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小惑星に有機物は? 生命の起源に迫れるか

探査機「はやぶさ2」の大きな目標は、「生命の起源に迫ること」です。

「はやぶさ2」と小惑星リュウグウの想像図(画像提供JAXA)

「はやぶさ2」は、世界で初めて小惑星の微粒子を地球に持ち帰った「はやぶさ」初号機の後継機として開発されました。

「はやぶさ」初号機と同じように、小惑星から表面の砂や石を採取し、地球に持ち帰る計画です。

「はやぶさ2」が目指す小惑星「リュウグウ」は、初号機が着陸した「イトカワ」とは異なるタイプの小惑星です。

「イトカワ」は太陽系誕生の過程を探る目的で探査が行われましたが、「リュウグウ」は生命にとって必要不可欠とされる水や有機物が比較的、多く含まれるとみられることからこれらの物質がいつ、どこでどのように作られたのかを明らかにすることが目的です。

小惑星はおよそ46億年前に太陽系が形づくられる過程で、ちりやガスが集まってできた天体とされ、それらがさらに集まって地球のような惑星を形成したと考えられています。

このうち、惑星にならなかった小惑星が火星と木星の間を中心に数十万個もあり、中でも7割以上を占めるのが「リュウグウ」のようなC型小惑星と呼ばれるタイプです。

C型小惑星は、古い時代の姿をとどめているとされ、岩石の中には水や有機物が残されている可能性があると考えられています。

こうした小惑星からもたらされた水や有機物が、地球の生命誕生に関係したのではないかとする説もあり、C型小惑星を詳しく分析する必要性が研究者から指摘されているのです。