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超低燃費!「イオンエンジン」

探査機「はやぶさ2」の特徴の1つが「イオンエンジン」の採用です。

イオンエンジンを噴射する「はやぶさ2」の想像図(画像提供JAXA)

探査機にはエンジンと燃料が搭載されますが、探査機は数十億キロも移動するため一般的なエンジンを使用すると、必要となる燃料は膨大な量になります。

そのため、超低燃費のエンジンとなり、そのために開発されたのが「イオンエンジン」でした。

燃料は「キセノンガス」で、イオン化して電気的に噴射することで推進力を得ます。

一般的なロケットエンジンと比べ、燃費は10倍よいとされ、「はやぶさ」初号機で使用され、「はやぶさ2」では耐久性や推進力を向上させて使用されています。

NECが設計と製造を担当し、熟練の技術者が細かい回路の接続や組み立てを行って完成させました。

また、小惑星に着陸する際に表面の砂を採取する「サンプラーホーン」という筒状の装置や、採取した岩石を地球に持ち帰る「再突入カプセル」も初号機の教訓を生かして改良が加えられました。

さらに、「はやぶさ2」は、小惑星内部の岩石を採取するため金属の弾丸を高速で発射し、小惑星の地表に人工のクレーターを作る、「インパクタ」と呼ばれる装置も初めて搭載しています。