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世界をリードする日本の小惑星探査

日本は10年前の2010年6月、「はやぶさ」初号機が小惑星「イトカワ」から微粒子を地球に持ち帰ったことで、この分野で世界をリードする存在となりました。

小惑星リュウグウと「はやぶさ2」のイメージ図(画像提供JAXA)

これを受けて、アメリカとヨーロッパも日本に追いつこうと次々と小惑星探査の計画を立案しました。

このうち、NASA=アメリカ航空宇宙局は小惑星探査機「オシリス・レックス」を2016年に打ち上げ、地球から3億3千万キロ離れた小惑星「ベンヌ」での観測やサンプルリターンに挑戦しました。

2019年4月にはNASAのプロジェクトチームのメンバーが神奈川県相模原市のJAXA宇宙科学研究所を訪れ、探査機を着陸地点に精密に誘導する方法について助言を受けています。

こうした日本側の協力もあり、2020年10月に、「ベンヌ」への着陸に成功しています。

このサンプルの採取は、日本の「はやぶさ」、「はやぶさ2」に次いで世界で3例目とみられています。

探査機「オシリス・レックス」の主任研究員を務めるアリゾナ大学のダンテ・ローレッタ教授は、「『はやぶさ2』から得た教訓はたいへん有意義だった。これらの知識はオシリス・レックスの計画には不可欠だった」と話しています。