日本国内では医療従事者や高齢者を対象にしたワクチン接種が進められています。接種のスケジュールや接種状況、接種の課題、接種をめぐる国や自治体の対応など、最新情報をまとめています。

目次 ※ クリックすると各項目に移動 ※ タップすると各項目に移動

    5歳~11歳の子ども対象 ワクチン接種 厚労省が正式承認(1/21)

    2022年1月21日

    新型コロナウイルスワクチンの接種について厚生労働省は5歳から11歳までの子どもも対象に加えることを正式に承認しました。

    子どもへの接種をめぐっては2021年5月に接種の対象が12歳以上になり、11月には5歳から11歳までも対象に加えるようファイザーから承認の申請が行われました。

    厚生労働省は1月20日夜、専門家でつくる部会で検討した結果、ワクチンの有効性や安全性が確認できたとして1月21日、申請を正式に承認しました。

    これまでワクチンの対象年齢は、
    ▽モデルナが12歳以上、
    ▽アストラゼネカが原則40歳以上となっていて、
    12歳に満たない子どもの接種が承認されたのは初めてです。

    厚生労働省は5歳から11歳への接種を2022年3月以降に開始し、医療機関での個別接種や自治体による集団接種の中で行うことにしています。

    新型コロナウイルスワクチンの接種は、法律で妊婦をのぞくすべての対象者の「努力義務」とされていますが、5歳から11歳の子どもの接種にあたっても保護者の努力義務とするかどうかが議論となっていて来週1月26日に専門家でつくる分科会で検討することにしています。

    また、厚生労働省は、中外製薬などが開発した関節リウマチの薬「アクテムラ」についても、新型コロナウイルスによって酸素投与が必要になった肺炎の患者への使用を承認しました。

    堀内ワクチン相「正しい情報のもと選択できる環境づくりに励む」

    堀内ワクチン接種担当大臣は記者会見で「オミクロン株では、5歳から11歳でも感染してしまう子どももいる。また、大きな基礎疾患を抱えている子どもにも接種できる選択肢ができたことは非常に大きなことだ」と述べました。

    そのうえで「1月26日には接種のメリットやデメリットを検討する厚生労働省の審議会が開かれる。そこで検討した結果を発信し、保護者が正しい情報のもとに選択できる環境づくりに励んでいく」と述べ、保護者などに対し、接種のメリットやデメリットなどを丁寧に情報発信していく考えを示しました。

    一方、記者団から、3回目の接種に関するみずからの対応を問われ「私自身は1回目と2回目はモデルナのワクチンだった。3回目の接種機会が来たときに打てるワクチンで打ちたい。モデルナの方が多い状況なので、モデルナを打つことになると思う」と述べました。

    目次に戻る

    子どもへのワクチン接種 対象を5歳以上に拡大 承認決定(1/20)

    2022年1月20日

    新型コロナウイルスワクチンの子どもへの接種について、厚生労働省は対象を現在の12歳以上から5歳以上に拡大することを承認する方針を決めました。

    子どもの接種をめぐっては2021年5月に2回目までの接種の対象が12歳以上になり、11月には5歳から11歳まで対象を拡大するようファイザーから承認の申請が行われました。

    厚生労働省は1月20日夜、専門家でつくる部会でワクチンの有効性や安全性を検討した結果、速やかに申請を承認する方針を決めました。

    現在、日本で承認されているワクチンの対象年齢は、モデルナが12歳以上、アストラゼネカが原則40歳以上となっていて、12歳未満の接種が承認されれば初めてです。

    厚生労働省は5歳から11歳への接種について3月以降の接種開始を想定して準備を行うよう全国の自治体に求めていて、来週1月26日に専門家でつくる分科会を開き接種をどのように進めるか検討することにしています。

    5歳から11歳を対象にしたワクチンの特徴は

    5歳から11歳を対象にしたワクチンは、同じファイザーが開発した「mRNAワクチン」と呼ばれるタイプのものですが、12歳以上を対象にしたこれまでのワクチンに比べて、1回に接種する有効成分の量が3分の1になります。

    このため厚生労働省は自治体に対して、別の種類のワクチンとして取り扱うよう求めています。

    ▽見た目

    取り違えを防ぐため容器のふたの色も違います。

    12歳以上は紫色、5歳以上はオレンジ色です。

    ▽接種方法

    接種の際も注意が必要です。

    接種前にはバイアルと呼ばれる容器に生理食塩液を入れて希釈しますが、12歳以上では0.45ミリリットルの薬液に対して1.8ミリリットルの生理食塩液で、5歳以上は1.3ミリリットルの薬液を同じ1.3ミリリットルの生理食塩液で薄めます。

    また、1つの容器で接種できる回数は12歳以上が6回なのに対し、5歳以上は10回となっています。

    ▽接種間隔・回数

    接種の間隔はどちらも同じ3週間です。

    接種回数は5歳から17歳までが2回で、18歳以上では3回目の接種も認められています。

    ▽効果

    厚生労働省によりますと、アメリカなどで5歳から11歳の2000人余りが参加して行われた臨床研究では、2回目の接種後7日以上たった人に対する発症予防効果が90.7%だったと報告されています。

    ただし、いずれもオミクロン株の感染が拡大する前のデータで、ファイザーはオミクロン株に対する有効性は評価中だとしています。

    ▽副反応

    副反応については、接種を受けた5歳から11歳の子どもの多くが軽度から中等度で、症状が持続した期間は1日から2日だったとしています。

    また、アメリカのCDC=疾病対策センターが、接種を受けた人から直接、健康状態の報告を受ける「v-safe」という仕組みで2021年11月から12月にかけて調査した結果、5歳から11歳の4万1000人余りのうち、「登校できない」という子どもは1、2回目ともに10%前後で、医療行為が必要だった子どもはおよそ1%だったとしています。

    保護者「ワクチン接種の情報が少ない」

    5歳から11歳の子どものワクチン接種について、保護者からは「子どもの情報が少ない」や「情報が氾濫し何を信じてよいかわからない」といった意見が聞かれました。

    5歳の男の子の母親は「海外でも子どもへの接種が進み安全性は証明されつつあると思うので、後遺症や重症化した場合を考えるとできれば打たせたいです。ただ、対象年齢の最年少なので副反応などの不安もあります。情報が少ないので、かかりつけの医師に聞いたり実際に接種した人の話も聞いて最終的に判断したいです」と話していました。

    5歳の女の子の母親は「子どもの接種が気になってインターネットをずっと調べていますが、何を信じたらよいか分からなくなり不安です。自分の接種は怖くなかったのですが、子どもに接種させることは怖いと感じてしまいます。今のオミクロン株の話を聞くかぎりでは打たせたくないと思います」と話していました。

    専門家「子どもも親も納得して進めて」

    小児科医でワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は、5歳から11歳への新型コロナウイルスワクチンの必要性について「これまでこの年齢層には接種できるワクチンがなく、無防備の状態で社会に出ていたので、予防の手段、選択肢ができるのはよいことだ」と話しています。

    中山特任教授は、子どもたちが接種するメリットについて「社会全体で感染が拡大していて、子どもたちの間でも感染が増えるのは当然だ。塾や学童保育、お稽古事など、不特定多数が密に集まる場面での感染事例は実際に起きている。感染して隔離されると子どもにとって大きな負担で、接種のメリットはある」と述べました。

    一方、子どもは、新型コロナに感染しても重症化する子どもが少ないことを踏まえ、子どものワクチン接種をどう考えるかについては「どの子が感染してどの子が重症化するか事前に特定はできず、ワクチンを接種して備えるのは大切なことだ。オミクロン株は上気道、鼻やのどで増えると言われていて、子どもはたんを出しにくかったり、気道が小さかったりして、激しくせきこんだり呼吸困難になったりすることも考えられる。子どもにとっての上気道の感染症は侮ってはいけない」と指摘しました。

    そのうえで「子どもでも5歳から11歳だと、ある程度ワクチンについて理解することができる。親が何も言わずに接種会場に連れて行くとパニックになる可能性もあり、あらかじめ親子でワクチンについて理解して接種することが大切だ。ワクチンを受けることのメリットとデメリット、副反応をよく考えて、子どもも親も納得して進めなければならない」と述べました。

    効果や安全性は

    新型コロナウイルスのワクチンを5歳から11歳に対して接種した臨床試験では、発症を防ぐ効果は90.7%で、接種後に出た症状もおおむね軽度から中程度で安全だとしています。

    ファイザーなどの研究グループがまとめた臨床試験の結果は、2021年11月、国際的な医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載されました。

    それによりますと、臨床試験にはアメリカやフィンランドなど4か国の5歳から11歳の子ども2200人余りが参加し、大人のワクチンに含まれる3分の1の量、10マイクログラムを3週間空けて2回接種する1500人余りと、ワクチンに似せた物質、プラセボを投与する750人とで効果や安全性を確認しました。

    その結果、ワクチンを接種することで、
    ▽中和抗体の値は16歳から25歳にワクチンを接種したときと同じ水準まで上昇し、
    ▽2回の接種を受けてから7日以上たったあと新型コロナウイルスに感染し発症した人の数は、ワクチンを接種した人で3人プラセボを投与した人で16人で、発症を防ぐ効果は90.7%だったとしています。

    接種後には接種した部位の痛みや倦怠感など、症状が出たケースが報告されていますが、ほとんどは1日から2日ほどで収まり、軽度から中程度だったとしています。

    具体的な症状は、
    ▽接種した部位の痛みが1回目の接種後で74%、2回目の接種後で71%、
    ▽けん怠感が1回目で34%、2回目で39%、
    ▽頭痛が1回目で22%、2回目で28%、
    ▽接種部位の赤みが1回目で15%、2回目で19%、
    ▽接種部位の腫れが1回目で10%、2回目で15%、
    ▽筋肉痛が1回目で9%、2回目で12%、
    ▽寒気が1回目で5%、2回目で10%、
    ▽38度以上の発熱が1回目で3%、2回目で7%などでした。

    解熱剤を服用した人は、1回目で14%、2回目で20%だったということです。

    また、症例が少ないとしながらも、心筋炎や心膜炎は確認されていないとしています。

    重症化を防ぐ効果 12歳~18歳の調査では

    アメリカのCDC=疾病対策センターなどの研究グループは1月、医学雑誌の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に12歳から18歳までの世代でワクチンが重症化を防ぐ効果についての調査結果を発表しました。

    調査では、アメリカで2021年7月から10月にかけて新型コロナウイルスに感染して入院した445人と新型コロナ以外で入院した777人を比較しました。

    その結果、新型コロナで入院した445人のうち96%にあたる427人がワクチンを一度も接種していなかったということで、これを元に分析するとワクチンが入院を防ぐ効果は94%になったということです。

    さらに、445人うち、ICU=集中治療室で治療を受けた180人を調べたところ、ワクチンを接種済みだったのは2人だけで、ワクチンがICUでの治療が必要になるほど悪化するのを防ぐ効果は98%になりました。

    一方で、新型コロナウイルスでは若い世代が感染した場合、まれに全身に炎症が起きる小児多系統炎症性症候群=「MIS-C」と呼ばれる症状が出る場合があることが知られています。

    これについて同じCDCなどの研究グループが1月、ワクチンが「MIS-C」を防ぐ効果があるかどうかを調べた調査結果を公表しています。

    調査では2021年7月から12月にかけて、新型コロナウイルスに感染して「MIS-C」になった入院患者102人を対象にワクチン接種率を調べました。

    その結果、「MIS-C」で入院した102人のうち97人はワクチンを接種していなかったということで、ワクチンが「MIS-C」を防ぐ効果を分析すると91%になったということです。

    これらの調査を行った研究グループの1人でアメリカ・エモリー大学の紙谷聡助教授は「MIS-Cは全身に症状が出て治療が大変な合併症だ。子どもは軽症や無症状が多いという側面ばかりがクローズアップされがちだが、重症化することもあれば、重い合併症が起きることもある。それらを防ぐことができるのであれば、ワクチンを接種する意義はある」と話しています。

    課題1 打ち間違い防ぐ体制づくり

    5歳から11歳の子どものワクチン接種は3月以降の開始を想定して自治体や医療機関で準備が進められています。

    このうち東京 練馬区では5歳から11歳の子ども、およそ4万2000人が新たに接種の対象となり、医療機関で行う個別接種と、自治体の会場などで行う集団接種を組み合わせて接種を進める方針です。

    区が2021年12月、区内のおよそ350の医療機関にアンケートをとったところ、小児科を中心におよそ100の医療機関が接種に協力する見込みだということです。

    このうち区内の小児科、内田こどもクリニックでも準備を進めていて、保護者からも接種させたほうがいいのかといった相談が増えているということです。

    子どもの接種では大人用のワクチンとの打ち間違いを防ぐ体制をいかにつくるかが課題となっていて、クリニックでは大人用のワクチンと保管場所を変えたうえで、接種の日や時間を完全に分けて対応することを検討しています。

    また、廃棄を少なくする工夫も必要で、1瓶当たり10人分の接種ができるため、10の倍数で予約人数を確保することや、急なキャンセルが出た場合、希望する子どもをどう見つけるかも考えておく必要があるといいます。

    内田寛医師は「使用する瓶も量も、注射器も大人用とは全く異なるので、別のワクチンとして扱うことが間違いをなくすため重要だ。保護者からの質問も多いが、まだわかっていないことやリスクについても伝え患者に提供していくことが重要だと考えている。子どもの接種は、祖父母と同居しているかや受験があるかといった個別の事情によってもどれくらいメリットを感じられるかが異なるので、かかりつけ医としてそうした点も考慮しながらアドバイスしていきたい」と話しています。

    練馬区住民接種担当課の中島祐二課長は「接種を検討する人が判断の材料にしてもらえるよう今後、ホームページなどに11歳以下の接種に関する情報提供をしていきたい。接種を希望する人が3月以降、ミスなく速やかに打てるよう準備を進めたい」としています。

    課題2 小児科医が不在

    新型コロナウイルスワクチンの5歳から11歳の子どもへの接種について、北海道では小児科医が不在の地域もあり、接種の体制づくりが課題となっています。

    子どもへの接種をめぐり、NHKが北海道の道南の18の自治体を調べたところ、3分の2にあたる12の自治体で小児科医が不在、または今後不在になる見通しで中には接種の体制づくりが課題となっているところもあります。

    およそ150人の子どもが接種の対象となる知内町では、小児科医がいないため、町内の医療機関に依頼しましたが、子どもの接種について情報が少なく、また、副反応への対応が難しいと言われたいうことです。

    また、隣接する木古内町の小児科医に接種を要請しましたが、ほかの自治体の対応までは難しいなどと言われたということです。

    知内町に住む、10歳の子どもがいる30代の女性は「接種させる場合は安心のためにもできれば町外のかかりつけ医の小児科医で打ちたいです。副反応やその後の健康に影響が出るのかどうかなど情報が少ないので、少し不安で、まだ迷っています」と話していました。

    また5歳と11歳の子どもがいる30代の女性は「接種させる場合、小児科医でなくても相談できるのであれば抵抗はないです。子どもが副反応に耐えられるのかや将来も大丈夫なのか不安ですし、オミクロン株は重症化のリスクが低いと言われているので、そこまでして接種するメリットがあるのかなと感じています」と話していました。

    知内町生活福祉課の鳴海英人課長は「地元の診療施設に他の地域から小児科医を呼んで接種体制がとれるかどうかや町外のかかりつけ医で接種できるかなど、これから検討していきたい」と話していました。

    目次に戻る

    子どもへのワクチン接種 とくに保護者が知っておきたいこと(1/19)

    2022年1月19日

    新型コロナウイルスワクチンの5歳から11歳の子どもへの接種が1月20日の専門家部会を経て承認される見通しとなる中、子どもたち自身がワクチン接種について学ぶ授業が行われました。

    子どもたち自身がワクチン接種について学ぶ

    15歳以下の子どもへのワクチン接種は親の同意が必要ですが、子どもたち自身も主体性を持って考えてもらおうと、岡山大学と民間研究所などが共同で教材を開発し、1月、横浜市内の小学校で行われた授業には9歳から11歳までの小学生7人とその保護者が参加しました。

    授業では、教員がイラストを交えてワクチンの仕組みなどを説明した教材を使って、接種したい人と、したくない人の考え方の違いなどを伝えました。

    その上でワクチン接種のメリットとリスク、それに接種した人としていない人との間で起きるいじめや差別をテーマに議論しました。

    教員が子どもたちに「『家族がこう言うから』でなく『自分がどう思うか』を話しましょう」と呼びかけると子どもたちからは「接種することで副反応が出るのがこわい」といった意見や「家族に迷惑をかけたくないから接種したい」という意見が出ていました。

    一方で「接種できない人や、接種したくない人もいるから、そういう人が差別されていると感じないようにすることが大事だと思う」といった意見も出ていました。

    参加した11歳の女子児童は「ひとぞれぞれ感じ方や考え方が違うから、接種をした人もしない人も、いろいろな人の意見を受け入れることが大切だと思いました」と話していました。

    10歳の児童の父親は「子どももしっかり考えているとわかり、驚きました。大人として知っていることは伝え、子どもがどう感じたかも踏まえ決めていくことが大事だと思います」と話していました。

    授業を行った田園調布雙葉小学校の長谷川里奈講師は「教材を活用してもらい、家族や学校で大人と子どもが一緒に接種について考えてほしい」と話しています。

    授業で使われた教材は「知識流動システム研究所」のホームページ上で公開され、無料でダウンロードできます。

    (URLは、https://www.smips.jp/KMS/

    米CDC 12歳~18歳 ワクチンが入院を防ぐ効果は94%

    アメリカのCDC=疾病対策センターなどの研究グループは1月、医学雑誌の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に12歳から18歳までの世代で、ワクチンが重症化を防ぐ効果についての調査結果を発表しました。

    調査では、アメリカで2021年7月から10月にかけて新型コロナウイルスに感染して入院した445人と新型コロナ以外で入院した777人を比較しました。

    その結果、新型コロナで入院した445人のうち96%にあたる427人がワクチンを一度も接種していなかったということで、これを元に分析するとワクチンが入院を防ぐ効果は94%になったということです。

    さらに、445人うち、ICU=集中治療室で治療を受けた180人を調べたところ、ワクチンを接種済みだったのは2人だけで、ワクチンがICUでの治療が必要になるほど悪化するのを防ぐ効果は98%になりました。

    一方で、新型コロナウイルスでは若い世代が感染した場合、まれに全身に炎症が起きる小児多系統炎症性症候群=「MIS-C」と呼ばれる症状が出る場合があることが知られています。

    これについて同じCDCなどの研究グループが1月、ワクチンが「MIS-C」を防ぐ効果があるかどうかを調べた調査結果を公表しています。

    調査では2021年7月から12月にかけて、新型コロナウイルスに感染して「MIS-C」になった入院患者102人を対象にワクチン接種率を調べました。

    その結果、「MIS-C」で入院した102人のうち、97人はワクチンを接種していなかったということで、ワクチンが「MIS-C」を防ぐ効果を分析すると、91%になったということです。

    これらの調査を行った研究グループの1人でアメリカ・エモリー大学の紙谷聡助教授は「MIS-Cは、全身に症状が出て治療が大変な合併症だ。子どもは軽症や無症状が多いという側面ばかりがクローズアップされがちだが、重症化することもあれば、重い合併症が起きることもある。それらを防ぐことができるのであれば、ワクチンを接種する意義はある」と話しています。

    ファイザーなど 5歳~11歳 ワクチンが発症防ぐ効果は90.7%

    新型コロナウイルスのワクチンを5歳から11歳に対して接種した臨床試験では、発症を防ぐ効果は90.7%で、接種後に出た症状もおおむね軽度から中程度で安全だとしています。

    ファイザーなどの研究グループがまとめた臨床試験の結果は、2021年11月、国際的な医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載されました。

    それによりますと、臨床試験にはアメリカやフィンランドなど4か国の5歳から11歳の子ども2200人余りが参加し、大人のワクチンに含まれる3分の1の量、10マイクログラムを3週間空けて2回接種する1500人余りと、ワクチンに似せた物質、プラセボを投与する750人とで効果や安全性を確認しました。

    その結果、ワクチンを接種することで、中和抗体の値は16歳から25歳にワクチンを接種したときと同じ水準まで上昇し、2回の接種を受けてから7日以上たったあと新型コロナウイルスに感染し発症した人の数は、ワクチンを接種した人で3人プラセボを投与した人で16人で、発症を防ぐ効果は90.7%だったとしています。

    接種後には接種した部位の痛みや倦怠感など、症状が出たケースが報告されていますが、ほとんどは1日から2日ほどで収まり、軽度から中程度だったとしています。

    具体的な症状は、接種した部位の痛みが1回目の接種後で74%、2回目の接種後で71%、けん怠感が1回目で34%、2回目で39%、頭痛が1回目で22%、2回目で28%、接種部位の赤みが1回目で15%、2回目で19%、接種部位の腫れが1回目で10%、2回目で15%、筋肉痛が1回目で9%、2回目で12%、寒気が1回目で5%、2回目で10%、38度以上の発熱が1回目で3%、2回目で7%などでした。

    解熱剤を服用した人は、1回目で14%、2回目で20%だったということです。

    また、症例が少ないとしながらも、心筋炎や心膜炎は確認されていないとしています。

    「ワクチン 予防の手段 選択肢ができるのはよいこと」

    小児科医でワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は、5歳から11歳への新型コロナウイルスワクチンの必要性について「これまでこの年齢層には接種できるワクチンがなく、無防備の状態で社会に出ていたので、予防の手段、選択肢ができるのはよいことだ」と話しています。

    中山特任教授は子どもたちが接種するメリットについて「社会全体で感染が拡大していて子どもたちの間でも感染が増えるのは当然だ。塾や学童保育、お稽古事など、不特定多数が密に集まる場面での感染事例は実際に起きている。感染して隔離されると子どもにとって大きな負担で、接種のメリットはある」と述べました。

    一方、子どもは新型コロナに感染しても、重症化する子どもが少ないことを踏まえ、子どものワクチン接種をどう考えるかについては「どの子が感染してどの子が重症化するか、事前に特定はできず、ワクチンを接種して備えるのは大切なことだ。オミクロン株は、上気道、鼻やのどで増えると言われていて、子どもはたんを出しにくかったり、気道が小さかったりして、激しくせきこんだり呼吸困難になったりすることも考えられる。子どもにとっての上気道の感染症は侮ってはいけない」と指摘しました。

    そのうえで「子どもでも5歳から11歳だとある程度ワクチンについて理解することができる。親が何も言わずに接種会場に連れて行くとパニックになる可能性もあり、あらかじめ親子でワクチンについて理解して、接種することが大切だ。ワクチンを受けることのメリットとデメリット、副反応をよく考えて、子どもも親も納得して進めなければならない」と述べました。

    「保護者の考え わかりやすく子どもに伝えて」

    子どものワクチン接種をめぐる問題に詳しい上智大学の川上祐美非常勤講師は「接種するかしないかは、保護者の価値感と責任で選択される場合が多いが、話し合いができる年齢の子どもとは互いに意見を伝え合ったり、保護者が考えたプロセスを、リスクや反対意見も含めてわかりやすく伝えるべきだ」と指摘します。

    そのうえで「もし副反応が生じた場合でも真剣に考えて受けた結果だと理解し納得していれば、信頼関係を壊さず親子で一緒に乗り越えていこうという動機づけにもつながる」と話します。

    さらに、子どもと話し合うことは、接種をめぐって子どもどうしの関係を悪化させたり、いじめを起こしたりしないことにもつながると指摘します。

    川上さんは「子どもにとって友人関係は大きな影響力をもつので、接種したか、しないかで他者を批判したり排除したりといった分断を生まないよう、友達の家庭にもそれぞれの考え方があり、自分の家と異なる選択も相互に尊重することを伝えていくことが重要だ」と話しています。

    目次に戻る

    自衛隊 コロナワクチン大規模接種 東京1月31日から 大阪2月7日から(1/18)

    2022年1月18日

    自衛隊による新型コロナワクチンの大規模接種会場について、防衛省は、東京では1月31日、大阪では2月7日から、接種を始めることになりました。

    自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場について、防衛省は、1月18日の会議で、東京では、前回と同様、大手町の合同庁舎に会場を設け、1月31日から接種を始めることを決めました。

    開設当初は1日あたり720人に接種を行い、2月7日からは2160人に増やす計画です。

    一方、大阪については、大阪・中央区にある「堺筋八木ビル」に会場を設ける方向で、2月7日からの接種開始に向けて準備を進めることになり、1日あたり960人に接種を行う見込みです。

    接種には予約が必要で、東京は1月28日、大阪は2月4日から、専用のウェブサイトや通信アプリの「LINE」のほか、電話でも受け付けます。

    会場では、モデルナのワクチンを使用し、3回目の接種券を持っていて、2回目の接種から必要な間隔が経過している18歳以上であれば、年齢や居住地に関係なく接種を受けられます。

    いずれの会場も、運営期間は7月31日までとし、予約状況によっては短縮する可能性があるということです。

    会議のあと鬼木防衛副大臣は記者団に対し「オミクロン株がまん延する中、不安な気持ちを抱く国民に少しでも寄り添えるよう、防衛省・自衛隊は全力を挙げて取り組んでいく」と述べました。

    目次に戻る

    「ワクチン接種で死亡減らす効果」第5波で分析 “追加接種を”(1/18)

    2022年1月18日

    全国各地の医療機関に入院した新型コロナ患者のデータをもとに感染拡大の第5波でのワクチンの効果を国立国際医療研究センターが分析したところ、高齢の入院患者でも亡くなった人の割合が下がったことが分かりました。オミクロン株による現在の感染拡大でも高齢者を中心に効果的に追加接種を進める必要があるとしています。

    国立国際医療研究センターは2021年11月1日までの4か月間に全国770余りの医療機関に新型コロナで入院した40代以上の2903人についてワクチンの接種歴と亡くなった割合を分析しました。

    それによりますと、1回も接種していない人で亡くなったのは40代と50代では0.5%、60代では4.0%、70代では6.8%、80代以上では23.8%と年代が上がるにつれ高くなっていました。

    一方、2回の接種を終えた人では40代と50代で亡くなった人はおらず60代では2.2%、70代では2.8%、80代以上では5.6%と接種していない人に比べて低くなっていました。

    グループは第5波では感染者数はそれまで最大だったものの、高齢者のワクチン接種が進んだことで重症者の割合が抑えられたとしていて、今の感染拡大でも追加接種を進める必要があるとしています。

    分析したセンターの松永展明医師は「高齢者や基礎疾患のある人はワクチンを接種しても亡くなるリスクが一定程度ある。広く感染を抑える、高齢者を守るという点からも追加接種は重要だ」と話しています。

    目次に戻る

    オミクロン株 “ワクチン未接種の患者には肺炎症状も”(1/14)

    2022年1月14日

    オミクロン株の患者の対応にあたっている東京都内の大学病院では、多くが軽症でとどまる中、ワクチン接種ができていない患者には肺炎の症状がみられたケースもあり、医師は「大半は軽症かもしれないが、オミクロン株は分かっていないことがたくさんあり、まだ慎重に対応すべきフェーズだ」と指摘しています。

    東京 八王子市にある、東京医科大学八王子医療センターでは、2021年12月下旬から空港の検疫で感染が確認された人など、これまでに10人以上のオミクロン株の患者を受け入れています。

    感染症科の平井由児教授によりますと、多くの患者がせきやのどの痛みといった軽い症状でとどまる中、一部は中等症まで悪化するケースもみられたということです。

    このうち、ことしに入って入院した20代の男性患者は、ワクチン接種ができていないということで、医師が肺のCT画像を確認したところ、肺炎の症状がみられたということです。

    現在は回復傾向にあり、1月13日は、看護師が体温や血圧を測ったり、症状に変化がないか確認したりしていました。

    平井教授は「オミクロン株は軽症だと思われているかもしれないが、ワクチンを打っている方と打っていない方の差は少なくともあるかもしれない。ワクチンを打っておらず基礎疾患がある方や、高齢の方が感染した場合、どうなるのか分からない。感染者の分母が増えれば、高齢者などの層にウイルスが入り込む可能性も高い。やはり、まだ分からないことはたくさんあるので、慎重に対応すべきフェーズだ」と指摘しています。

    多くの診療科が当番制で担当

    東京医科大学八王子医療センターは、コロナ患者の診療において中心的な役割を担う感染症科や総合診療科などの医師が「新型コロナコンシェルジュ」として、指導を行いながら、院内に36ある診療科のうち、6割以上に上る科の医師が日替わりで、その日入院した患者の主治医となって受け持つ体制づくりを進めています。

    さらに、感染の拡大に備えて1月18日からは、一時、50床ほどにまで縮小していたコロナ専用病床を、80床余りまで広げるということです。

    感染症科の平井由児教授は「現在は、すべての診療科が当番制で診るという仕組みで、そこに私たちのような新型コロナコンシェルジュという役割を設け、主治医になった診療科とコンシェルジュが2つの目線で患者を診ていく。一緒に診療する形でバックアップしていく体制を取っている」と話しています。

    目次に戻る

    新型コロナ 3回目のワクチン接種 2回目との間隔短縮へ 厚労相(1/13)

    2022年1月13日

    新型コロナワクチンの3回目の接種をめぐって、後藤厚生労働大臣は、2回目との接種間隔を、3月以降一般の高齢者は6か月に、医療従事者や高齢者以外の一般の人は、7か月に短縮する方針を明らかにしました。

    新型コロナワクチンの3回目の接種をめぐり、政府はこれまで、原則8か月としている2回目との接種間隔について、医療従事者や高齢者施設の入所者などは6か月、一般の高齢者は、2月以降は7か月に短縮しています。

    こうした中、オミクロン株の感染が急拡大していることを受け、岸田総理大臣は、1月13日夜、総理大臣官邸で3回目の接種への対応について、後藤厚生労働大臣や堀内ワクチン担当大臣などと協議しました。

    このあと、後藤大臣は記者団に対し、3月以降一般の高齢者は、接種間隔をさらに前倒しして6か月に、医療従事者や高齢者以外の一般の人は、職域接種も含め、7か月に短縮する方針を明らかにしました。

    また、接種体制などに余力がある自治体には、さらに前倒しして接種を進めるよう要請する考えも示しました。

    そのうえで、後藤大臣は「各市町村には、接種券の送付の加速化に加え、間に合わない場合には、接種券なしで行う方法も検討してほしい。都道府県には、大規模接種会場の接種などで市町村を支援してほしい」と述べました。

    目次に戻る

    子どもへのワクチン接種 1月20日にも5歳以上に拡大承認へ 厚労省(1/13)

    2022年1月13日

    新型コロナウイルスワクチンの子どもへの接種について、厚生労働省は1月20日にも、専門家でつくる部会を開き、現在の12歳以上から5歳以上に拡大することを承認する見通しとなったことが関係者への取材で分かりました。

    アメリカの製薬大手ファイザーのワクチンは、国内では2021年5月に2回目までの接種対象が12歳以上に拡大され、11月には5歳から11歳の子どもも対象に加えるよう承認の申請が行われました。

    厚生労働省は、海外での治験のデータをもとに有効性と安全性を審査していますが、1月20日にも専門家でつくる部会を開いたうえで申請を承認する見通しとなったことが関係者への取材で分かりました。

    現在、日本で承認されているワクチンの対象年齢は、モデルナが12歳以上、アストラゼネカが原則40歳以上となっていて、12歳未満の子どもへの接種が認められれば初めてです。

    政府は1月11日に取りまとめた新たな対策で、12歳未満の子どもについて必要な手続きを経て、希望者にできるだけ早く接種を開始する方針を示していて、厚生労働省は全国の自治体に対して、3月以降の接種開始を想定して準備を進めるよう求めています。

    目次に戻る

    山際大臣「ワクチン・検査パッケージ」運用の見直し検討へ(1/12)

    2022年1月12日

    新型コロナの感染対策と経済社会活動の両立を図るための「ワクチン・検査パッケージ」について、山際担当大臣は感染力が強いとされるオミクロン株に対応する必要があるとして、3回目のワクチン接種を条件とすることも含め、運用の見直しを検討する考えを示しました。

    山際新型コロナ対策担当大臣は1月12日、日本記者クラブで記者会見し、オミクロン株への対応について「日々データを分析しながら柔軟に戦術を変えていく。これまで感染した人は基本的に入院だったが、それほど重症化しない可能性があるという科学的な知見に基づき、自宅療養を第1の選択肢に入れた」と述べました。

    一方で、感染対策と経済社会活動の両立を図るための「ワクチン・検査パッケージ」について「柔軟に見直しをしていくべきものだと思っている。3回目のワクチン接種がオミクロン株にも発症予防効果があることが分かってきており、3回目の接種をもって『ワクチンを接種した』とすることもあるかもしれない」と述べ、3回目のワクチン接種を条件とすることも含め、運用の見直しを検討する考えを示しました。

    目次に戻る

    松野官房長官 3回目のワクチン接種 職域接種も前倒しの意向(1/12)

    2022年1月12日

    新型コロナの感染の急拡大を受け、政府が一般の人への3回目のワクチン接種の前倒しを検討していることに関連し、松野官房長官は、2022年3月から企業や大学などで始める予定の職域接種の開始時期も前倒しする意向を示しました。

    新型コロナの感染の急拡大を受けて、政府は1月11日、新たな対策を公表し、高齢者や医療従事者などに加え、一般の人に対するワクチンの3回目の接種も前倒しできるよう、大規模接種会場の設置など自治体の取り組みを後押しするとしています。

    これに関連し、松野官房長官は午前の記者会見で、2022年3月から企業や大学などで始める予定の職域接種について「前倒しを検討しており、まとまりしだい、早急にその詳細を示したい」と述べ、職域接種の開始時期も前倒しする意向を示しました。

    また、12歳未満の子どもへの接種をめぐって「子どもに対するワクチンの有効性や安全性などの確認が進められている。薬事承認や厚生労働省の審議会での了承が得られれば、3月以降に接種を開始できる見込みだ」と述べました。

    目次に戻る

    高齢者施設で3回目接種の動き広がる 自治体で対応にばらつきも(1/9)

    2022年1月9日

    オミクロン株の感染が拡大する中、全国の高齢者施設で新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種を前倒しして行う動きが広がっています。

    一方、前倒し接種を行うかどうかは自治体によってばらつきがあり、高齢者施設で作る団体からは接種券がなくても接種が始められることなど、自治体と施設の情報共有の徹底を求める声があがっています。

    千葉市内の高齢者施設では、利用者や職員に対する3回目のワクチン接種を当初、2月から始める予定でしたが、オミクロン株の感染が広がっていることを受け、2か月ほど前倒しして2021年12月23日から始めています。

    対象となるのは5つの施設を利用する高齢者と職員、およそ600人余りで、1月7日には42人が接種し、今週中には全員の接種を終わらせることにしています。

    副施設長の男性は「高齢者はひとたび感染すると重症化するおそれがあり、施設ではクラスター化しやすいため、職員は相当な緊張感の中で介護に当たっています。家族に前倒し接種の同意を取ることは大変でしたが、感染が広がる中、少しでも早く接種できたことで、利用者と職員の安心感につながります」と話していました。

    一方で、前倒し接種を行うかどうかは自治体によってばらつきがあり、全国の高齢者施設で作る団体によりますと、すでに3回目接種を始めている施設は一部にとどまっているということです。

    その理由について施設からは、「接種券が届いていないため対応できない」「自治体に相談したが、ワクチンの供給がまだなく対応できないと言われた」といった声が寄せられているということです。

    全国老人保健施設協会の東憲太郎会長は「感染拡大が懸念される中、多くの高齢者施設ではできるだけ早く3回目接種を進めたいと考えているが、対応にはばらつきがある。施設側も自治体の対応を待つだけではなく、積極的に声を上げる必要があるし、自治体も接種券を早めに送ったり、手元に接種券がなくても接種が可能なことを周知したりするなど情報共有を徹底し、柔軟に対応してほしい」と話しています。

    特別養護老人ホーム 前倒し困難 「高齢者を守るため早く接種を」

    千葉県八千代市の特別養護老人ホームは、利用者と職員の大半が2回目の接種から6か月以上が経過していますが、前倒しの接種は難しい状況です。

    地元の自治体からは、ワクチンの打ち手となる医療従事者の3回目の接種がまだ終わっていないことや、ワクチンの供給量に不安があることなどから、高齢者施設での接種の開始は1月末から2月になると説明を受けたということです。

    施設長の津川康二さんは「高齢者施設では24時間364日対応しているため、万が一、職員が感染したり濃厚接触者になったりして勤務できなくなると、介護崩壊に直結します。高齢者を守るためにも職員も含めて、できるだけ早く3回目の接種をしたいです」と話していました。

    3回目の接種 2回目からの間隔を短縮可能に

    新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種は当初、2回目の接種から8か月がたった人に対し、2021年12月から医療従事者を、1月から一部の高齢者を対象に始まる予定でした。

    しかし、オミクロン株の感染が相次いで確認される中で、自治体などから接種の前倒しを求める声があがり、12月17日からは2回目からの間隔を6か月に短縮できることになりました。

    その対象は、医療従事者と高齢者施設の利用者や職員などで、2021年12月から医療機関に加え、高齢者施設でも接種が始まっています。

    また、一般の高齢者も、2回目から7か月以上たった人は2月から接種の対象となり、医療従事者や高齢者施設の利用者などへの接種が完了していれば、1月から始められることになり、一部の自治体ではすでに接種を始めています。

    厚生労働省によりますと、対象となる高齢者施設の利用者と職員は全国でおよそ900万人いるということですが、12月までに自治体に医療従事者分を含め1600万回分のワクチンを供給し、2回目までに使われずに自治体に残されているワクチンも900万回分あり、十分に対応できるとしています。

    また、接種券が施設の利用者や職員に届いていない場合でも先に接種を進め、手元に届いてから提出してもかまわないとしています。

    さらに高齢者施設では、2回目の接種まではファイザー社のワクチンを使用するケースが多かったということですが、3回目の接種でモデルナ社のワクチンを使っても有効性や安全性に問題はないということです。

    厚生労働省は「自治体や施設での体制が整っている場合は、できるかぎり積極的に前倒しの接種に対応してほしい」としています。

    目次に戻る