新型コロナ 全論文解読
〜AIで迫る いま知りたいこと〜

2020年11月8日(日) 総合 午後9時~ NHKスペシャル
(再放送 2020年11月11日(水) 総合 午前0時30分~)

NHKでは2020年11月初めまでに世界中で公表された新型コロナウイルスに関連する英語の論文およそ20万本をAIに学習させて分析するプロジェクトを進めました。その結果、明らかになった3つのポイントを動画と特集記事でお伝えします。また、全論文の分析により特に影響力が大きいことが分かった世界トップクラスの研究者たちに、収束はいったいいつになるのか、聞きました。

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    世界のトップ研究者に聞く「新型コロナ 収束はいつ?」

    「新型コロナウイルスは、いったい、いつ収束するのか」「何がこのパンデミックを収束へと導いてくれるのか」 NHKでは、約20万本の論文のAI解析で特に影響力が大きいことが分かった世界のトップクラスの研究者たちに、この2つの問いかけを行いました。その結果、収束時期については、「2021年8~9月」から「収束しない」まで見方が分かれる一方、収束へと導く決め手については、「ワクチン」だとする見方が多くの研究者に共通しています。

    フロリアン・クラマー教授 (マウントサイナイ医科大学・ウイルス学)

    • 収束の時期は? 「2021年8月」
      収束の決定打は?「ワクチンが行き渡る」

    最も楽観的なシナリオは、ワクチンがまもなく市場に出る場合です。その場合、春の終わり頃にはリスクの高い人はほとんどがワクチンを接種できます。そうなれば、落ち着いた夏になるでしょう。

    ミリアム・メラード博士 (マウントサイナイ医科大学・免疫学)

    • 収束の時期は? 「2021年8月」
      収束の決定打は?「ワクチン+抗体医薬」

    ワクチンが一番のゲームチェンジャーですが、その効果は決して100%の効果ではないことは理解しなければなりません。糖尿病、高齢、肥満の患者はワクチンに反応しないことが多いのです。とくにリスクの高い人たちはソーシャルディスタンスやマスクがしばらくは欠かせません。
    ワクチン、抗体治療、社会的距離、そしてマスクによって、8月までには新型コロナウィルスがもはや脅威ではなくなる可能性があります。

    キース・ジェローム博士 (ワシントン大学医学部・ウイルス学)

    • 収束の時期は? 「2021年8~9月」
      収束の決定打は?「ワクチンが行き渡る」

    ウイルスが完全になくなることはありません。問題は、感染が稀と言えるレベルまでに抑え込み、死者が少なくなり、元の生活に戻ることができるようになるのはいつかということです。そこに導いてくれるのは、ワクチンです。現実的な感覚で言うと、おそらく、2021年の夏の終わり頃になるでしょう。まだ、ワクチンの安全性も効果も分かっていませんので、もちろん全てがうまくいけばですが、2021年の8月か9月でしょう。

    ミハイ・ネティア博士 (ラドバウド大学医学部・免疫学)

    • 収束の時期は? 「2021年半ば」
      収束の決定打は?「ワクチンが行き渡る」

    抗体医薬は、治療に非常に適していますが、パンデミックを止めることはできません。多くの国民に対して予防の観点で使用することは非常に困難だからです。パンデミックを収束させられるのは、ワクチンだけです。

    ダン・バルーク博士 (ハーバード大学医学部・免疫学)

    • 収束の時期は? 「2021年内」
      収束の決定打は?「ワクチンが行き渡る」

    ワクチンが90%の人に効く場合と、50%の人にしか効かない場合では、パンデミックを収束させる能力は全く違います。ただ、ワクチンなしで、パンデミックを終わらせる方法を私は一つも思いつきません。

    ベンジャミン・カウリング教授 (香港大学公衆衛生学院・予測研究)

    • 収束の時期は? 「2021年末」
      収束の決定打は?「ワクチンが行き渡る」

    日本では、うまくいけば2021年末までにワクチンが全国民に行き渡ると思います。その時点で、ソーシャルディスタンスを保つ必要がなくなるでしょう。それが日本にとってのパンデミックの収束だと思います。そうなれば、もしまだ他の国々で収束していなくても、日本には問題はありません。普通の生活に戻れるでしょう。

    マーク・リップシッチ教授 (ハーバード公衆衛生大学院・予測研究)

    • 収束の時期は? 「収束しない」
      収束の決定打は?「毎年流行する季節性ウイルスになる」

    世界中でさまざまでしょうし、明確に収束する日はないと思います。「このパンデミックは終わった」と言える人はいないでしょう。このウイルスは今後長い間にわたって、私たちと共存していくことになるでしょう。

    全論文AIで明らかになった3つのポイント

    冬の日本 感染再拡大は?

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