死刑囚 拘置所の様子は

死刑囚は「独居房」と呼ばれるトイレや洗面台が付いた広さ3畳ほどの部屋に収容されていた。ほかの受刑者と顔を合わせないように屋外での運動や入浴は1人で行っていた。懲役刑とは異なり刑務作業は義務づけられていない。自費で菓子などを購入することもできた。外部との接触は厳しく制限され、面会できるのは家族や特別に認められた人物に限られていた。

刑が執行された7人のうち、麻原彰晃、本名・松本智津夫元死刑囚は東京拘置所に収容されていた。拘置所での詳しい様子は明らかになっていないが、関係者によると、ここ数年は家族や弁護士が面会に来ても応じず、口を閉ざして意思の疎通ができない状態が続いていたという。

一方で、松本元死刑囚の四女の代理人の滝本太郎弁護士が拘置所から受けた説明によると、平成29年2月に松本元死刑囚を診察した精神科医は、「少なくとも明らかな精神的な障害は生じていないと思われる」という所見を示したということだ。また、運動や入浴の時間には独居房から出てきたということだ。

松本元死刑囚以外の死刑囚のうち7人はことし3月、東京拘置所から別の5か所の拘置所へ移送された。今回執行された死刑囚のうち4人はこの時に移送されていた。

移送の理由について法務省は、教団による一連の事件の刑事裁判が終結したため全員を東京に収容しておく必要がなくなったことや、教団の死刑囚どうしが接触する機会をなくす必要があることを挙げ、「死刑の執行とは連動していない」と説明していた。

<移送先>

大阪拘置所

井上元死刑囚

新実元死刑囚

名古屋拘置所

岡崎死刑囚

横山死刑囚

広島拘置所

中川元死刑囚

福岡拘置所

早川元死刑囚

仙台拘置支所

林死刑囚