麻原彰晃 本名・松本智津夫 元死刑囚 昭和30年3月2日生 平成30年7月6日 死刑執行

オウム真理教の代表だった麻原彰晃、本名・松本智津夫元死刑囚(63)は教団による一連の事件を主導したとして死刑が確定。

昭和59年ごろに宗教やヨガのサークル「オウム神仙の会」を開いた松本元死刑囚は、昭和62年に「オウム真理教」を名乗り、最終戦争が近づいているとして信者の危機感をあおって武装化を進める。

しかし、平成7年3月の地下鉄サリン事件の後、警察の強制捜査を受け、2か月後に教団施設の隠し部屋に潜んでいるところを逮捕された。

裁判では地下鉄サリン事件をはじめ、松本サリン事件や坂本弁護士一家殺害事件など合わせて13の事件で殺人などの罪に問われた。一連の事件で死亡した人の数は29人にのぼった。

松本元死刑囚は「自分は一切指示していない」などと無罪を主張したが、1審の東京地方裁判所は、平成16年2月、「一連の事件の首謀者として極限の非難に値する」として死刑を言い渡した。

2審では弁護団が「裁判を受けられる精神状態ではない」として必要な書面を出さず、裁判所が法廷での審理を行わずに裁判の打ち切りを決めたため、平成18年9月に死刑が確定した。

その後、松本元死刑囚の弁護団が再審・裁判のやり直しを求める申し立てを繰り返し行っているが、いずれも退けられている。

松本元死刑囚は東京拘置所に収容され、平成18年に裁判所の依頼で接見した精神科医の意見書では、独り言を繰り返す以外は無言で、入浴や運動には拘置所の職員の介助が必要だとされていた。また関係者によると、ここ数年は家族や弁護士が面会に来ても応じず、口を閉ざして意思の疎通ができない状態が続いていたということだ。

松本元死刑囚が公の場に姿を現したのは平成16年の1審判決の時が最後だった。