WBC 日本準決勝へ 次戦は米フロリダ州で日本時間21日

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックの準々決勝で、1次ラウンドのグループBを4戦全勝で突破した日本は、16日夜、東京ドームで行われた準々決勝でグループAを2位で通過したイタリアと対戦し、9対3で勝って5大会連続となる準決勝進出を決めました。

準決勝は、日本時間の今月21日にアメリカのフロリダ州で行われ、メキシコ対プエルトリコの勝者と対戦します。

※記事の後半に試合経過の詳細を掲載しています。

この試合、先発ピッチャー兼、3番指名打者で出場した大谷翔平選手が1回から160キロ前後のストレートやキレのあるスライダー、それにスプリットを投げ分けて、試合の流れを作るピッチングを見せました。
大谷選手は、バッターとしても3回に1アウト一塁の場面で相手の意表を突くセーフティーバントでチャンスを広げると、続くバッターの内野ゴロの間に三塁ランナーがかえり、日本が1点を先制しました。
さらに2アウト一塁二塁として6番の岡本和真選手がスリーランホームランを打って日本が、この回4点を奪いました。
しかし、4回まで無失点だった大谷選手は5回に2つのデッドボールとヒットで2アウト満塁のピンチを迎え、イタリアの3番、ドミニク・フレッチャー選手にタイムリーヒットを打たれて2点を返され、ここでマウンドを降りました。大谷選手は5回途中71球を投げて2失点、ヒット4本、三振5つでした。

大谷選手のあと、2人目で登板した伊藤大海投手は続くバッターをショートフライに打ち取ってピンチを切り抜けると、そのウラ、村上宗隆選手や岡本選手のタイムリーで3点を加えて日本がイタリアを再び引き離しました。
日本は7回から4人目で登板したダルビッシュ有投手など5人の投手リレーで、相手の反撃を許さず9対3で勝って準決勝進出を決めました。日本のベスト4進出は2006年の第1回大会から5大会連続です。
準決勝は、日本時間の今月21日にアメリカのフロリダ州で行われ、メキシコ対プエルトリコの勝者と対戦します。

大谷翔平「残り2試合 気を引き締めて全員で頑張りたい」

先発ピッチャーとして5回途中2失点だった大谷翔平選手は「1人1人抑えて、結果的に行けるところまで行けたらいいと思っていた。1発を最も警戒して、万が一が起きない球種を選びながら投げた。最後のイニングはデッドボール2つが余計であまりよくなかったが、それまでは球数も抑えられていたかなと思う」と自身のピッチングを振り返りました。
また、3回にバッターとしてランナー一塁でセーフティーバントを決めた場面については「リスクを回避しながらハイリターンを望める選択をして、結果的にビッグイニングを作れたのでよかった。あの場面で日本の勝利より優先する自分のプライドはなかった」と話していました。そして、日本を離れて臨むアメリカでの準決勝に向けて、「日本では毎試合素晴らしい声援で選手もわくわくするような雰囲気が生まれていた。ここからはきょうのように1試合1試合、1イニング1イニングが大事になってくる。『相手より1点多く取っていればそれでいい』という気持ちで残り2試合気を引き締めて全員で頑張りたい」と意気込みを語りました。

吉田正尚「試合に勝つことが一番」

今大会初めて4番に入り、7回にソロホームランを打つなど2打点をあげた吉田正尚選手は「ほっとしている。ホームランの場面は、追い込まれていたが、甘く入ってきた変化球をしっかり打ち返すことができた」と振り返っていました。そのうえでアメリカで行われる準決勝に向けて「球場の雰囲気もがらっと変わると思う。試合に勝つことが一番なので、優勝目指して頑張っていきたい」と話していました。

村上宗隆「初めてタイムリー打てて すごくよかった」

5回のタイムリーを含む2安打1打点と活躍した村上宗隆選手は「これまではチャンスで回ってきても打てなかったが、初めてタイムリーが打ててすごくよかった」とほっとした様子で話しました。
日本で行われた1次ラウンドと準々決勝については「なかなか打てずに久々に苦しさも味わったが、何よりもたくさんの人が集まる中でプレーできることの幸せを感じた。声援もすごくてとてもやりがいを感じた」と振り返りました。そして、準決勝に向けて、「アメリカでのプレーは初めてだが、とにかく準決勝のグラウンドに立てる喜びをかみしめながら、しっかり自分のプレーをしたい。とにかく勝ちたい」と意気込みを話しました。

ダルビッシュ有「マウンドでかみしめながら投げた」

7回から4人目で登板し、2回を投げて1失点だったダルビッシュ有投手は「集中していたので、そこまで歓声は聞こえてこなかったが『これが最後になるかもしれない』と思ってマウンドでかみしめながら投げた」と話しました。
そのうえで、アメリカで行われる準決勝に向けて「最初に会ったときよりもチームの仲がよくなってきて、結果もついてきて、さらに盛り上がってひとつになっている。アメリカに着いてから少し時間があるので、リラックスして準決勝に向けて集中してしっかり調整していきたい」と話していました。

栗山監督「翔平の思いは全員に伝わっていた」

日本代表の栗山英樹監督は試合後のインタビューで「最終的には点差が離れたが、日本の誇るすばらしいピッチャーが投げても、イタリアの選手はしっかりバットに当てるので、試合展開がどうなるかわからなかった」と試合を振り返りました。そして「試合前に選手たちに話をする中で、なかなか感じないくらい緊張していた。日本のすばらしい野球を見せるんだという緊張感があったが、それが試合で出たのでよかった」と話していました。
また投手陣について聞かれると「きょうの試合に関しては、ファンの皆さんにも届いていたと思うが、翔平があれだけ1球1球声を出しながら、なんとかしたいというのが感じられた。その思いは僕を含めて全員に伝わっていた」と、先発した大谷翔平選手の力投をたたえました。そしてアメリカで行われる準決勝へ向けて「野球が発展するためには、アメリカに行って、アメリカでやっている選手に勝たなければ前に進まないと思っていたので、勝ちきれるように頑張ります」と意気込みを述べました。

「本当の勝負はここから始まる」

また試合後の記者会見では「このチームは若い選手も多いので、なんとか野球が生まれたアメリカで大リーグで活躍する選手たちと試合をさせたいという思いがあった。本当の勝負はここから始まるという感じだ」と気を引き締めていました。

また、ダルビッシュ有投手を7回から起用したことについては「イタリア打線は誰が投げても空振りしないし、しっかり捉えてくるので1つ流れが変わると怖い部分があった。いいピッチャーを全員使っていくと最初から考えていた」とその意図を説明しました。そして「今までと変わらず全てを出し切ってどんな形でも勝ちきるという気持ちで準決勝に臨む」と決意を新たにしていました。

日本選手各打席成績

打者     1回 2回 3回 4回 
1ヌートバー|左安|--|二ゴ|見K
2近藤健介 |四球|--|四球|二ゴ
3大谷翔平 |遊直|--|投安|--
4吉田正尚 |三邪|--|遊ゴ|--
5村上宗隆 |見K|--|四球|--
6岡本和真 |--|四球|HR3|--
7牧 秀悟 |--|空K|三ゴ|--
8源田壮亮 |--|四球|--|遊ゴ
9甲斐拓也 |--|空K|--|四球
盗塁死:岡本(2回)盗塁:源田(2回)
※空K=空振り三振 見K=見逃し三振
打者  5回 6回 7回 8回 
1ヌー|--|見K|右飛|--|
2近藤|--|空K|--|見K|
3大谷|四球|遊ゴ|--|空K|
4吉田|死球|--|HR1|  |
4山田|  |  |  |空K|
5岡本|中2|--|右2|--|
6村上|右2|--|敬遠|--|
7牧 |右飛|--|右邪|--|
7牧原|  |  |  |  |
8源田|遊飛|--|右安|--|
9甲斐|空K|--|空K|--|
9中村|  |  |  |  |

日本選手投球成績

大谷翔平 4回2/3 4安打 三振5 自責2 防2.08
伊藤大海 1/3回 0安打 三振0 自責0 防0.00
今永昇太 1回 0安打 三振2 自責0 防2.25
ダルビッシュ有 2回 2安打 三振1 自責1 防5.40
大勢 1回 2安打 三振1 自責0 防0.00

《試合経過》

日本 大谷は3番投手兼DH 村上は5番 源田が復帰

日本は大谷翔平選手が先発ピッチャー兼3番指名打者で先発出場します。また、これまで4番を務めていた村上宗隆選手が5番に、かわって吉田正尚選手が4番に入ったほか、右手の小指をけがしていた源田壮亮選手が先発に復帰しました。

1(中) ヌートバー右/左.429 0本3点
2(右) 近藤健介 右/左.467 1本5点
3(投指)大谷翔平 右/左.500 1本8点
4(左) 吉田正尚 右/左.417 0本8点
5(三) 村上宗隆 右/左.143 0本2点
6(一) 岡本和真 右/右.200 0本1点
7(二) 牧 秀悟 右/右.300 2本2点
8(遊) 源田壮亮 右/左.250 0本1点
9(捕) 甲斐拓也 右/右.143 0本2点

イタリア 1番から6番まで左打者

1(左)S・フレリク    右/左.389 0本4点
2(遊)N・ロペス     右/左.500 0本7点
3(右)Do・フレッチャー  左/左.267 0本0点
4(捕)B・サリバン    右/左.400 0本2点
5(一)V・パスクアンティノ左/左.235 0本0点
6(二)M・マストロボニ  右/左.286 0本2点
7(指)V・フリシア    右/右.000 0本0点
8(中)B・デルジオ    右/右.154 0本2点
9(三)Da・フレッチャー  右/右.188 0本0点
(投)R・カステラ二 右/右 2回3安打責2防9.00
試合前には日本の吉井理人コーチ、イタリアのマイク・ピアッツァ監督、そしてプロ野球ロッテの元監督 ボビー・バレンタイン氏が記念撮影する一幕も。

ベンチには離脱の栗林投手「20」番のユニフォームも

WBC日本代表のベンチには、けがのため大会出場を辞退した大リーグ、カブスの鈴木誠也選手のユニフォームの隣に、新たに広島の栗林良吏投手の背番号「20」のユニフォームが飾られました。栗林投手は腰の張りのため1次ラウンド終了後に離脱しました。

19:08 試合開始

イタリアとの試合は午後7時8分に始まりました。先攻はイタリア、後攻が日本です。先発ピッチャーの大谷選手の初球はスライダーでストライクでした。イタリアは1番から6番まで左バッターが続きます。

【1回表】大谷は無失点 上々の立ち上がり 投球数14球

大谷翔平選手は今月9日以来となる先発のマウンドです。イタリアの先頭バッターをスプリットで空振り三振、2番はストレートでサードゴロとしました。3番バッターにはスライダーをセンター前に運ばれましたが、4番バッターはストレートでセカンドゴロに打ちとり、上々の立ち上がりを見せました。この回の球数は14球でした。準々決勝の球数制限は80球です。

【1回ウラ】日本は1、2番が出塁も得点ならず

日本は、1番ヌートバー選手が追い込まれてからアウトコースのボールを逆らわずに打ち返しレフト前ヒットとしました。
続く近藤選手はフォアボールを選び、3番の大谷選手は鋭い当たりだったもののショートライナー。4番 吉田選手はサードファールフライで2アウトとなりました。そして、ここまで打率1割台の5番 村上選手は、粘りましたが低めの速球を見逃して三振でした。

【2回表】大谷 164キロで三振奪うなど無失点 投球数25球

大谷選手は2回表、先頭の5番バッターを164キロのストレートで空振り三振としまし、続く6番バッターもストレートでファーストゴロ。7番バッターはスプリットで空振り三振を奪いました。大谷選手は1球を投げるごとに球場全体に聞こえるような気合いの入った声を出し、気迫あふれるピッチングを見せています。球数はここまでで25球となっています。

【2回ウラ】日本 再び得点圏も得点ならず

先頭の6番 岡本選手がフォアボールで出塁しました。7番 牧選手は空振り三振で1アウト。8番 源田選手は、けがをした右手の小指にテーピングを巻いて打席に立ちました。岡本選手が盗塁を失敗して2アウトとなりましたが、源田選手はフォアボールを選び、続く甲斐選手の打席で初球に盗塁を仕掛けて二塁に進みました。
しかし甲斐選手はフルカウントから変化球で空振り三振となりました。

【3回表】大谷の無失点投球続く 投球数は31球

3回表は大谷選手が先頭の8番バッターをショートゴロ。先発に復帰した源田選手が軽快にさばきました。続く9番バッター、エンジェルスのデービッド・フレッチャー選手はスライダーでサードゴロに打ち取りました。大谷選手は1番バッターもセカンドゴロとし、ゴロ3つでテンポよく3人で抑えました。ここまでの球数は31球です。

【3回ウラ】日本★4-0イタリア 岡本が3ランホームラン

イタリア(投手交代)
→J・ラソーサ 左/左 1回2/3 0安打 三振3 責0 防0.00
日本は先頭のヌートバー選手が詰まらされてセカンドゴロでしたが、2番 近藤選手は2打席連続でフォアボールを選びました。そして3番 大谷選手が初球にバントを決めて内野安打となり、相手の悪送球もあって一塁三塁のチャンスを作りました。
そして吉田選手のショートゴロの間に1点を先制しました。さらに、一塁二塁のチャンスで岡本選手がレフトスタンドへスリーランホームランを打って、この回一挙4点をあげました。
岡本和真選手は「球種はわからないが、ランナーを返せてよかった」とコメントしています。

今大会初HR 岡本和真選手(26)とは

強肩強打の右打ちの内野手で、巨人では入団4年目の2018年に全試合出場を果たし、打率3割9厘、ホームラン33本100打点をマークして、チームの中心選手に成長しました。2020年にはほとんどの試合で4番を任されるようになり、ホームラン31本97打点で初の打撃タイトルとなるホームラン王と打点王を獲得するとよくとしの2021年は全試合で4番に座り、2年連続でホームラン王と打点王に輝きました。昨シーズンは打撃がふるわず4番を外れることもありましたが最終的にはホームラン30本をマークしました。

【4回表】得点圏に走者進められるも吉田好守で無失点

大谷選手は先頭の2番バッターにスライダーをレフトに運ばれましたが、続く3番と4番バッターは、いずれもスプリットで空振り三振を奪いました。5番バッターにフォアボールを与え一塁二塁となったあと、6番バッターはレフトフライに打ち取り、この回も無失点で抑えました。レフトの吉田選手はフェンス際でキャッチする好プレーでした。ここまでの球数は53球となりました。

【4回ウラ】甲斐が四球で出塁も得点ならず

イタリア(投手交代)
→N・パランテ 右/右 3回3安打三振1責0 防0.00※カーディナルス
日本は、源田選手がショートゴロで1アウトとなりました。甲斐選手がフォアボールを選んだあと、1番 ヌートバー選手は見逃し三振、2番 近藤選手はセカンドゴロで追加点はなりませんでした。

【5回表】日本4-2★イタリア 大谷2失点で伊藤に投手交代

大谷選手は5回表、ワンアウトから8番バッターにデッドボール、続く9番バッターにはライト前にはじき返され一塁三塁とされました。その後、この回2つ目のデッドボールで2アウト満塁のピンチを背負うと3番バッターにライト前ヒットを許し2点を失いました。
ここで大谷選手に代わって伊藤大海投手がマウンドに上がりました。
大谷選手は4回2/3、ヒット4本を打たれ三振5つ、 自責点2の内容でした。
2人目の伊藤大海投手は、2アウト一塁三塁から4番バッターをストレートでショートフライに打ち取り、ピンチを切り抜けました。

《豆知識》WBC特別ルール「大谷ルール」

WBCはピッチャーが打席に立たず、バッティングのみ行うDHが打席に入る指名打者制が採用されます。また、昨シーズンの大リーグのルールにのっとって試合が行われるため、投手と野手の「二刀流」でプレーする大谷翔平選手のように先発投手が指名打者を兼ねていた場合、マウンドを降りたあともバッターとしてそのまま試合に出場できるいわゆる「大谷ルール」も適用されます。この「大谷ルール」は、昨シーズンから大リーグで採用されましたがWBCで採用されるのは今大会が初めてです。

【5回ウラ】日本 村上岡本の連続適時二塁打で3点追加

先頭の大谷選手がフォアボール、4番吉田選手がデッドボールで、ノーアウト一塁二塁となりました。
イタリア(投手交代)
→M・ニトリ 右/右 2回1/3 3安打 三振6 責1 防3.86
ここで今大会不振が続いていた5番の村上選手が、初球を捉えてセンターオーバーのタイムリーツーベースヒットを打ちました。さらに6番 岡本選手もライトオーバーの2点タイムリーツーベースで続きました。岡本選手は、この試合5打点目となりました。

【6回表】この回から登板の今永が3人でピシャリ!

日本(投手交代)
→今永昇太 左/左
日本は6回表、3人目の今永昇太投手がマウンドに上がりました。先頭の5番バッターをストレートでショートゴロ、6番バッターをスライダーで空振り三振、7番バッターは154キロのストレートで空振り三振として危なげなく3人で抑えました。

【6回ウラ】日本はこの試合初の三者凡退

イタリア(投手交代)
→J・マルシアノ 左/左 1回 5安打 三振0 責3 防27.00
イタリアはこの回から、サウスポーのマルシアノ投手に交代しました。日本はヌートバー選手と近藤選手が連続三振。3番 大谷選手もショートゴロで、この試合初めて3人で攻撃を終えました。

【7回表】4人目はダルビッシュ 決意胸にマウンドへ

日本は7回表、4人目でダルビッシュ有投手がマウンドに上がりました。先頭の8番バッターをアウトコース低めのストレートで見逃し三振とすると、9番バッターをサードゴロ、1番バッターをカットボールでショートゴロとして多彩なボールを駆使し3人で抑えました。3人目のバッターをアウトにすると声を上げながら小さなガッツポーズを見せました。
36歳とチーム最年長のダルビッシュ投手は今大会について「年齢的な部分も含めて、3、4年後の実力は保証されていない。実力がないと代表にはいられない。そういう意味でも最後のWBCだと考えている」と話していました。特に東京ドームで最後の試合となる準々決勝について「日本で投げるのは最後になると思うので、感謝の気持ちを持って投げたい」と決意を胸にマウンドに上がっていました。

【7回ウラ】日本★9-2イタリア 2点追加リード7点に

4番の吉田選手が、甘く入った変化球を捉えてライトスタンドへソロホームランを打ちました。吉田選手は今大会初のホームランです。吉田選手は「スライダーが甘く入ってきたのをしとめることができました。お待たせしました」とコメントしています。

さらに5番 村上選手がレフトへのツーベースヒットで続き、6番 岡本選手は申告敬遠。ノーアウト一塁二塁となり、イタリアはピッチャーをフェスタ投手に代えました。
このあと1アウト一塁三塁となり、8番 源田選手がライト前へタイムリーを打ってさらに1点を追加しました。

【8回表】日本 9-3★イタリア ソロHRで1失点

2イニング目のダルビッシュ投手は1アウトから2人目の3番バッターに変化球をレフトスタンドに運ばれ、ソロホームランを許しました。次の4番バッターにも変化球を捉えられてライト前ヒットを許しますが、5番バッターをセカンドゴロでダブルプレーとして、この回を1失点で切り抜けました。

【8回ウラ】日本は3連続三振で無得点

イタリア(投手交代)
→M・スタンボ 右/右 2回 2安打 三振2 責0 防0.00
先頭の近藤選手、3番 大谷選手、そして途中出場の山田選手が3連続三振に終わり、追加点は奪えませんでした

【9回表】大勢が連続ヒット許すも無失点で抑え日本勝利

先頭の6番、7番バッターに連続でヒットを許しノーアウト一塁二塁とされますが、8番バッターをファウルフライ、9番バッターをセカンドゴロ、1番バッターを154キロのストレートで見逃し三振として無失点で抑えました。この結果、日本はアメリカで行われる準決勝に進みました。

大谷 ”個人的に楽しみ” 同僚と対戦 試合後あいさつも

大谷翔平選手が試合前日の記者会見で「個人的に楽しみにしている」と話していたのが、イタリアのデービッド・フレッチャー選手との対戦です。大リーグ、エンジェルスのチームメートで大谷選手と同じ年の28歳。大リーグデビューも同じ2018年ということもあり、仲がいいことでも知られています。

試合後、大谷選手がイタリアのベンチに向かい、フレッチャー選手などにあいさつしていました。ちょうど栗山監督の勝利監督インタビューが行われていた時で、ファンが大谷選手の動向を注目したため、インタビューが一時、中断しました。

東京のパブリックビューイング会場も歓喜

東京 港区に設けられたパブリックビューイング会場には、およそ300人のファンが集まり選手たちを応援しました。3回、岡本和真選手がスリーランホームランを打つと、集まったファンのほとんどが立ち上がって喜びました。このあと日本は2点差まで詰め寄られますが不振が続いていた村上宗隆選手の今大会初のタイムリーで貴重な追加点をあげると飛び跳ねながら歓声を上げる人もいました。

そして9回「あと1球」コールが起こる中、日本が勝利を収めると会場のファンたちハイタッチを交わして喜びを分かち合っていました。

会社員の20代の女性は「大事なところで打ってくれた岡本選手と村上選手が最高にカッコよかったです。このままの勢いで優勝して欲しいです」と話していました。

会社員の30代の男性は「家で観るより一体感を味わえてとても楽しかったです。ことしの日本代表は史上最強だと思うので絶対優勝すると信じてます」と話していました。