WBC【詳しく】日本2試合連続2桁得点 3連勝 佐々木 大谷も活躍

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックは11日夜、日本が1次ラウンド第3戦でチェコと対戦し、岩手県陸前高田市出身でプロ野球・ロッテの佐々木朗希投手が東日本大震災から12年となる日に先発し、4回途中1失点でした。同じく岩手県出身の大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手がタイムリーヒットを打つなど、打線もつながり、10対2と2試合連続の2桁得点で勝ち3連勝としました。

日本は12日、1次ラウンドの最終戦でオーストラリアに勝てば、首位通過での準々決勝進出が決まります。

記事後半では試合経過をイニングごとに詳しくお伝えします。

WBCで3大会ぶりの世界一を目指す日本は11日夜、東京ドームで行われた1次ラウンドの第3戦でチェコと対戦しました。

先発の佐々木朗希投手は、1回に味方のエラーで1点を先制されましたが、2回以降は、160キロ台のストレートに140キロ台のスライダーとフォークボールを織り交ぜて追加点を許しませんでした。佐々木投手は球数制限のため4回途中66球を投げて降板し、1失点、8つの三振を奪いました。
打線は1点を追う3回にツーアウト一塁二塁として5番の吉田正尚選手の2点タイムリーツーベースで逆転に成功すると、続く6番の山田哲人選手のタイムリーヒットで追加点を奪い、3対1としました。
さらに、2点リードの4回にはワンアウト二塁から1番のヌートバー選手の2試合連続となるタイムリーヒット、2番の近藤健介選手と、3番の大谷翔平選手の2者連続となるタイムリーツーベースなどで一挙4点を奪って7対1と突き放しました。
試合は5回からマウンドに上がった3人目の宮城大弥投手が5イニングを投げて相手の反撃を1点に抑えたほか、8回に代打の牧秀悟選手が今大会2本目となるソロホームラン打つなどして相手に流れを渡さず、10対2でチェコに勝ちました。
日本は2試合連続の2桁得点で1次ラウンド3連勝としました。12日の1次ラウンドの最終戦でオーストラリアに勝てば、首位通過での準々決勝進出が決まります。

佐々木朗希「きょうマウンドに立てることに感謝」

先発ピッチャーとして4回途中1失点と勝利に貢献した佐々木朗希投手は「満員の東京ドームで投げることができてうれしい。イニング途中で交代したり、球数が多くなったが、どうにか最少失点で投げることが出来てよかった」と安どの表情を浮かべました。また、みずからの投球については「フォアボールが多かったが、フォークボールを有効的に使うことが出来た。初戦と2戦目を大差で勝っていい流れでバトンを渡してもらい、その流れに乗って投げることが出来た」と振り返りました。
そのうえで、3月11日に登板したことへの思いを尋ねられると「いろいろあったが、きょう、このマウンドに立てることに感謝した」と話していました。

そして、最後は4連勝がかかる12日のオーストラリア戦に向けて「たくさんの応援が力になる。あしたは山本由伸投手がすばらしいピッチングをすると思うので、よろしくお願いします」と観客に呼びかけて締めくくりました。

宮城大弥「自信を持って次に向かいたい」

5回から登板し、5イニングを2安打1失点と好投した3人目の宮城大弥投手は「最初は2者連続ヒットと決め球が甘く入ってしまったが、次の打者から攻めの投球ができたのでよかった。正直、最後までいくと思っていなかったが、体は準備ができていて、いい勢いのままマウンドに上がれたのは本当によかった。中継ぎの負担を減らせたと思うので、その部分は自信を持って次に向かいたい」と話していました。
その上で今後の試合に向けて「どこで投げたいとかの希望はないし『行け』と言われたタイミングで行けるように一つ一つ準備を大事にしていきたいなと思う」と話していました。

今大会初ヒット 村上宗隆「ほっとした」

ここまで3試合で4番に入り、この試合の8回の打席で今大会初ヒットを打った村上宗隆選手は「ここまで長く打てずにいろいろ言われたり、まわりの期待もある中での打席はなかなかないが、こうして打てて、いろんな方に喜んでもらえてほっとした」と振り返りました。その上で「これからが勝負なので、打てなかったことを反省しつつ、これからは前を向いて、あすから、ほかのみんなに乗って自分も役割を果たせるように頑張りたい」と気合いを入れ直していました。

栗山監督「思いを届けているように感じた」

栗山英樹監督は試合後の記者会見で「3試合ともそうだが勝ち切れたが、改めて国際大会の難しさを感じた試合だった」と振り返りました。先発ピッチャーを務めた佐々木朗希投手については「1球1球、魂を込めてめいっぱい投げている佐々木投手の姿がベンチでもすごく感じ取れた。球のスピードとかそういうことよりも、彼もいろんなこと感じながらボールを投げるというより、思いを届けているように感じた」と話していました。
また3月11日、佐々木投手の出身地の岩手県陸前高田市ではパブリックビューイング会場が設けられ、多くの人が声援を送っていたことについて「時間がたっても悲しい思いをされたり苦しい思いをされている方がいるなか、一瞬でも忘れていただいて、少しでも楽しかったり笑顔になれたり元気になっていただけたら幸せです」と話していました。

今大会初ヒットが出た4番の村上宗隆選手については「バッターは調子がいいときとなかなか思うように打てないときがある。ただひたすら信じて前に進んでいきたい」と話していました。

ヌートバー宅に高校時代ホームステイした男性もエール

WBCの日本とチェコの試合で、高校生の時の遠征でラーズ・ヌートバー選手の自宅にホームステイした塩澤佑太さんが現地で観戦し、ヌートバー選手に「チームに貢献して世界一になって欲しい」とエールを送りました。
34歳の塩澤さんは、楽天の田中将大投手などと同学年で高校3年生の時に高校日本代表に選ばれアメリカに遠征に行った際、ヌートバー選手の自宅にホームステイしたということです。塩澤さんは、当時の写真を見ながら、9歳のヌートバー選手について「本当にどこにでもいるような小さな悪ガキの男の子でかわいかった。いろんなところについてきて、夜には一緒に素振りをした。年の離れた兄弟みたいだった」と懐かしそうに振り返りました。ヌートバー選手が日本代表に選ばれた時には、当時の遠征メンバーと連絡を取り合ったということで「みんなが覚えているくらい印象的な子だった。最初は驚きが大きかったが、彼が日本代表のユニフォームを着るのは感慨深い」と話していました。

今大会の活躍について「プレーを見たことがなかったので楽しみにしていたが、これが大リーガーなんだと思った。プレーもそうだが、気持ちやチームの雰囲気を作る点でもすごい」とたたえていました。

さらに「このまま活躍してMVP=最優秀選手になって欲しいし、チームに貢献して世界一になって欲しい」とエールを送っていました。
そして、ヌートバー選手へのメッセージとして「大きくなったなラーズ。今度は俺に野球を教えてくれよ。コショウをひくパフォーマンスを一緒にやりたいね」と笑顔で話していました。

《日本代表 成績》

打撃成績

1(中)ヌートバー 3打数 1安打 1点
  中 牧原    2打数 1安打 1点
2(右)近藤    4打数 2安打 1点
  右 周東    1打数 0安打 0点
3(指)大谷    3打数 1安打 1点 1盗塁
 打指 牧     1打数 1安打 1点 1本塁打
4(三)村上    3打数 1安打 0点
5(左)吉田    2打数 2安打 3点
  左 岡本    0打数 0安打 0点
6(二)山田    3打数 1安打 1点 1盗塁
7(一)山川    4打数 1安打 1点
8(遊)中野    2打数 0安打 0点 1盗塁
9(捕)甲斐    4打数 0安打 0点

【本塁打】牧2号(8回・ソロ)

投手成績

佐々木 3回2/3 66球 2安打 自責0
宇田川 0回1/3 3球 0安打 自責0
宮城  5回  68球 2安打 自責1 

【勝利投手】佐々木 1勝
【セーブ】 宮城1S

【東京ドーム】入場者:41637人

《試合経過》

【試合前】15:20ごろ 佐々木朗希など日本選手が試合前に黙とう

日本の選手たちは1次ラウンドの第3戦、チェコ戦を前に東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげました。地震が発生した午後2時46分は前の試合が行われていたため、選手たちは午後3時すぎに東京ドームの一塁側のファールゾーンで輪になりました。

そして、11日の先発で、震災で父親と祖父母を亡くした岩手県出身の佐々木朗希投手とともに震災の犠牲者におよそ30秒間、祈りをささげました。

【試合前】16:55ごろ 佐々木朗希 先発へ 栗山監督「彼らしく」

栗山英樹監督は1次ラウンドの第3戦となるチェコ戦を前に行われた記者会見で「チェコについて多くのデータがあるわけではないが、なんとか野球をやりたいという思いが伝わってくる。大会を通して野球の怖さを感じているので、しっかり勝ちきれるようにやっていきたい。選手たちには、きのうのことは忘れて、きょうを全力でやりましょうと伝えた」と話していました。そして、東日本大震災から12年となる11日、岩手県出身で震災で父親や祖父母を亡くした佐々木朗希投手が先発することについて「震災の記憶は時間がたったから消えることではなく、われわれには何もできないかもしれないけれど、一瞬でも元気になったり笑ったりしてほしいという思いがある。こういう日に先発するのは彼に野球の神様が『頑張れ』とメッセージを送っているように思う。彼らしいピッチングをしてほしい」と話していました。

【試合前】17:50ごろ 先発は佐々木朗希 大谷は3番・指名打者

WBCの1次ラウンド第3戦、チェコとの試合の日本の先発メンバーが発表されました。先発ピッチャーは、佐々木朗希投手です。
1(中)ヌートバー
2(右)近藤健介
3(指)大谷翔平
4(三)村上宗隆
5(左)吉田正尚
6(二)山田哲人
7(一)山川穂高
8(遊)中野拓夢
9(捕)甲斐拓也

先発投手:佐々木朗希

【試合開始】19:08 試合開始 佐々木朗希 初球はストレート

午後7時8分、試合が始まりました。先攻はチェコ、日本は後攻です。

先発ピッチャーは佐々木朗希。1番バッターへの初球は162キロのストレートでボールでした。

【1回表】佐々木 エラーで1点先制される 日本0-1チェコ

日本は1回表、先発ピッチャーの佐々木朗希投手が初球から160キロを超える速球で押してチェコの先頭バッターをライトフライ。2番は追い込んでからフォークボールで空振り三振にとり2アウトとしました。しかし、3番に163キロの速球を捉えられツーベースヒットを打たれました。
続く4番はショートゴロに打ち取ったもののショートの中野選手の送球がそれるエラーで1点を先制されました。このあと5番は落ち着いてフォークボールで空振り三振としました。

佐々木投手はこの回、最速164キロをマーク、球数は15球でした。

【1回ウラ】大谷第1打席はファーストゴロ 無得点 日本0-1チェコ

日本は、先頭のヌートバー選手が低めの変化球を空振り三振、2番の近藤選手は、高めのチェンジアップを見逃し三振。3番の大谷選手は、ファーストゴロで3人で攻撃を終えました。

1.ヌートバー 空振り三振
2.近藤 見逃し三振
3.大谷 ファーストゴロ

【2回表】佐々木 フォアボール出すも無失点 日本0-1チェコ

日本は2回表、佐々木投手が先頭の6番を2球で追い込み3球目のスライダーで空振り三振。7番を再び2球で追い込んでから163キロの速球で空振り三振にとりました。
8番はフォアボールでランナーを出したものの、9番をショートゴロに打ち取り、この回を無失点に抑えました。

佐々木投手は2回を投げて球数は28球です。

【2回ウラ】日本 1アウト満塁のチャンスも無得点 日本0-1チェコ

日本は、今大会ここまでヒットのない4番・村上選手が高めのストレートを見逃し三振。続く吉田選手は、高めのチェンジアップをとらえ、センター前にヒットを打ちました。そして、山田選手がフォアボール、今大会初出場の7番・山川選手がセンター前ヒットでつなぎ、1アウト満塁としました。しかし、このあと中野選手がセカンドフライ、続く甲斐選手もサードゴロに打ち取られチャンスを生かせませんでした。

4.村上 見逃し三振
5.吉田 センター前ヒット
6.山田 フォアボール
7.山川 センター前ヒット
8.中野 セカンドフライ
9.甲斐 サードゴロ

【3回表】佐々木 ランナー2人出すもピンチしのぐ 日本0-1チェコ

日本は3回表、佐々木投手が先頭の1番を空振り三振としましたが、2番はライト前ヒット、3番はフォアボールでワンアウト一塁二塁となりました。ピンチを背負った佐々木投手は、このあと4番に160キロ台の速球と変化球で的を絞らせず、追い込んでからフォークボールで空振り三振にとり、続く5番はセンターフライとして無失点で切り抜けました。

佐々木投手は3回を投げて1失点、6奪三振。球数は49球です。

【3回ウラ】吉田2点タイムリー 山田も続く 日本3-1チェコ

日本は、先頭打者のヌートバー選手が相手のファインプレーに阻まれファーストゴロ。近藤選手は、低めのチェンジアップを捉えライト前にツーベースヒットを打ちました。1アウト二塁のチャンスで大谷選手が低めの変化球に手を出して空振り三振となりました。
4番の村上選手がフォアボールを選んで2アウト一塁二塁とすると、5番の吉田選手が初球の速球を振り抜き、2点タイムリーツーベースで逆転しました。
続く山田選手もレフト前へタイムリーヒットを打って、さらに1点を追加しました。
1.ヌートバー ファーストゴロ
2.近藤 ライトへツーベースヒット
3.大谷 空振り三振
4.村上 フォアボール
5.吉田 レフトへタイムリーツーベースヒット
(日本2-1チェコ)
6.山田 レフト前タイムリーヒット
7.山川(山田選手が二塁へ盗塁)セカンドフライ

吉田正尚「お待たせしました」

1点を追う3回ウラに2アウト一塁二塁の場面で逆転となる2点タイムリーツーベースを打った5番の吉田正尚選手は「つないでもらったので打ててよかったです。お待たせしました」とコメントしています。

【4回表】佐々木朗希 4回途中1失点で交代 日本3-1チェコ

日本は4回表、佐々木投手は先頭の6番に追い込んでからファウルで粘られたものの、キレのあるフォークボールで空振り三振にとりました。7番はデッドボールとなりましたが、続く8番を再びフォークボールで空振り三振で2アウトとしました。
佐々木投手は、この打者かぎりで球数制限のため交代。4回途中まで投げて66球、1失点、8奪三振でした。

佐々木朗希「最少失点で戻れたのはよかった」

佐々木朗希投手は「フォアボールなどで球数が増えて4回を投げきれなかったが、最少失点で戻れたのはよかった。WBC仕様のマウンドやボールは気にならず、チェコのいい打者に集中して投げられた」とコメントしています。
あとを受けた2人目の宇田川投手は9番を追い込んでから得意のフォークボールで3球三振にとり、3アウトとしました。

佐々木朗希の地元ではパブリックビューイング

東日本大震災の発生から12年となった11日、佐々木朗希投手の出身地、岩手県陸前高田市にあるコミュニティホールでは、パブリックビューイングが行われました。会場には地元の人など、およそ100人が集まり、大きな声援を送っていました。

佐々木投手は9歳の時に東日本大震災で被災し、当時37歳だった父親と祖父母を津波で亡くしていました。佐々木投手が小学生の時に所属していた高田野球スポーツ少年団の小学5年生は「160キロを超えるストレートを投げていて格好良かった」と話していました。

また、スポーツ少年団で佐々木投手を監督として指導した陸前高田市観光交流課の村上知幸課長は「失点はしたが、その後は三振を奪うなど普段どおり投げられてよかった。3月11日の登板はすごい巡り合わせだと思ったが、私たちを元気づけてくれるピッチングだった」と話していました。

【4回ウラ】ヌートバー 大谷など適時打 日本7-1チェコ

4回ウラ、先頭の中野選手がフォアボールを選ぶと、甲斐選手が送りバントで1アウト二塁のチャンスを作りました。そして、1番のヌートバー選手がセンター前へタイムリーヒット、続く近藤選手も、低めの速球をライト前へ引っ張りタイムリーツーベースを打ちました。

ヌートバー「追い込まれていたので打てる球を見極め」

2点リードの4回に1アウト二塁の場面で2試合連続となるタイムリーヒットを打ったヌートバ-選手は「追い込まれていたので、なんとか打てる球を見極めたかった。うまくセンター方向に打ててよかった」とコメントしています。
さらに、この試合、ここまでヒットのなかった大谷選手がタイムリーツーベースを打ってリードを5点に広げました。
そして、大谷選手が三塁への盗塁を成功させたあと、1アウト一塁三塁の場面で吉田選手がセンターへ犠牲フライを打って、さらに1点を追加しました。

8.中野 フォアボール
9.甲斐 送りバント
1.ヌートバー センター前へタイムリーヒット
(日本4-1チェコ)
2.近藤 ライト前へタイムリーツーベースヒット
(日本5-1チェコ)
3.大谷 ライトフェンス直撃のタイムリーツーベースヒット
(日本6-1チェコ)
4.村上 フォアボール(大谷が三塁へ盗塁)
5.吉田 センターへ犠牲フライ
(日本7-1チェコ)
6.山田 ライトフライ

【5回表】3人目は宮城 1点返される 日本7-2チェコ

日本は5回表、3人目の宮城投手が先頭の1番から連続ヒットを許しノーアウト一塁三塁のピンチとなりました。宮城投手は3番を追い込んでから得意のチェンジアップで空振り三振にとりましたが、続く4番に対して投げた3球目がワイルドピッチで1アウト二塁三塁となり、ショートゴロの間に三塁ランナーが返り1点を返されました。
このあと2アウト二塁とピンチが続きましたが、二塁ランナーをけん制球でアウトにとり、追加点は許しませんでした。

【5回ウラ】途中出場 牧原がタイムリー 日本8-2チェコ

日本は中野選手がフォアボールを選んで出塁すると、二塁へ盗塁を成功させました。このあと2アウト二塁となって5回の守備から途中出場の牧原選手が高めの変化球をレフト前へ運び1点を追加しました。
7.山川 空振り三振
8.中野 フォアボール
9.甲斐 セカンドフライ(中野が二塁へ盗塁)
1.牧原 レフトへタイムリーヒット
(日本8-2チェコ)
2.近藤 レフトフライ

【6回表】宮城は2イニング目を無失点 日本8-2チェコ

日本は6回表、宮城投手が先頭の5番を見逃し三振、6番をライトフライ、7番をピッチャーゴロとテンポよくアウトをとり2イニング目を無失点に抑えました。

【6回ウラ】満塁もダブルプレーで無得点 日本8-2チェコ

6回ウラ、先頭打者の大谷選手がフォアボールを選んで出塁。4番の村上選手はアウトコースの変化球を見逃し三振でした。このあと、吉田選手がデッドボール、山田選手がショートのエラーで1アウト満塁となりました。
しかし、山川選手がサードゴロのダブルプレーに倒れ追加点はなりませんでした。

3.大谷 フォアボール
4.村上 見逃し三振
5.吉田 デッドボール
6.山田 ショートのエラーで出塁(1アウト満塁)
7.山川 サードゴロ ダブルプレー

【7回表】宮城が持ち味発揮 テンポよく無失点 日本8-2チェコ

日本は7回表、宮城投手が先頭の8番をスライダーでショートゴロ、9番をファーストライナー、1番を96キロの緩いカーブでショートゴロにとり、持ち味のテンポのよい投球で3イニング目も無失点に抑えました。

【7回ウラ】ランナー出すも無得点 日本8-2チェコ

7回ウラ、先頭打者の中野選手が3打席連続となるフォアボールを選んで出塁したものの、甲斐選手がセンターライナー、牧原選手がライトフライ、途中出場の周東選手が空振り三振とつなぐことができず、日本のリードは6点のままです。

8.中野 フォアボール
9.甲斐 センターライナー
1.牧原 ライトフライ
2.周東 空振り三振

【8回表】山川が好守備 宮城をサポート 日本8-2チェコ

日本は8回表、4イニング目に入った宮城投手が先頭の2番にライト前に抜けそうな強い打球を打たれましたが、ファーストの山川選手が横っ飛びで止めてゴロに抑える好プレーを見せました。宮城投手は3番と4番を変化球で続けて三振に取り、4イニング目も無失点に抑えました。

【8回ウラ】代打 牧がホームランなどで追加点 日本10-2チェコ

8回ウラ、先頭で大谷選手に代わった代打の牧選手が高めの変化球を捉え、レフトスタンドへ今大会2号となるソロホームランを打ちました。さらに続く4番の村上選手が低めの変化球をライト前へ運び、今大会初めてとなるヒットを打ちました。
このあと岡本選手と山田選手が2者連続でフォアボールを選びノーアウト満塁のチャンスで山川選手がライトへ犠牲フライを打って1点を追加し、日本はリードを8点に広げました。
3.牧 レフトへソロホームラン
(日本9-2チェコ)
4.村上 ライト前ヒット
5.岡本 フォアボール
6.山田 フォアボール
7.山川 ライトへの犠牲フライ
(日本10-2チェコ)
8.中野 センターフライ
9.甲斐 センターフライ

【9回表】宮城が最後まで抑える 日本3連勝 日本10-2チェコ

日本は9回表、5イニング目に入った宮城投手がキレのあるボールを投げて5番と6番を続けて空振り三振、さらに7番に対しては追い込んでから7球目の148キロの速球で空振り三振を奪い、三者連続の三振で試合を締めくくりました。

この結果、日本はチェコに10対2で勝って1次ラウンド3連勝です。

《試合前 練習》

16:35ごろ 大谷 豪快な打撃 ヌートバー 源田姿見せず

大谷翔平選手が試合前のバッティング練習でホームラン性の当たりを7本打ちました。中にはバックスクリーンの電光掲示板に直撃する当たりもありました。10日の試合で2安打1打点、守備でも活躍したヌートバー選手と、試合途中で退いた源田壮亮選手はバッティング練習に姿を見せませんでした。

16:10ごろ 村上宗隆が打撃練習 ミートを意識

日本のバッティング練習が始まりました。2試合連続ノーヒットの村上宗隆選手は、コースに逆らわず、広角に打球を飛ばしていました。9日と10日のバッティング練習では、ホームラン性の当たりが多くありましたが、11日は3本で、ボールを確実にミートしようという意識が見られました。

《チェコ戦の見どころは》

日本は10日の夜、行われた1次ラウンドの第2戦で韓国に13対4で勝って2連勝としました。11日の夜行われる第3戦はチェコと対戦します。

チェコは10日、中国と対戦し、9回に逆転のスリーランホームランが出て8対5で勝ちました。チェコは多くの選手が国内のクラブチームに所属していて、選手の中には野球以外に本業を持つ選手もいます。
チェコ戦の日本の先発は佐々木朗希投手で、栗山監督は10日の試合後「佐々木投手は状態がいいので、しっかり投げきってくれる」と話していました。

佐々木投手は岩手県陸前高田市出身で9歳のときに東日本大震災で被災し、当時37歳だった父親の功太さんと、祖父母が津波に流されて、亡くなりました。東日本大震災から12年となる日に大舞台に臨むことになります。

11日にオーストラリアが中国に敗れて日本がチェコに勝った場合、日本は1次ラウンドのグループBで2位以上が確定するため、準々決勝進出が決まります。

佐々木朗希 “令和の怪物” 昨季は完全試合

【昨季 20試合 9勝4敗 奪三振173 防御率2.02】
岩手県陸前高田市出身の21歳。
身長1メートル90センチの右投げで、18歳以下の日本代表候補の紅白戦で最速163キロを計測するなど、大船渡高校時代から“令和の怪物”と呼ばれ大きな注目を集めてきました。
2019年にドラフト1位でロッテに入団すると、1年目は体作りを優先し2軍でも登板はありませんでしたが、2年目は5月にプロ初勝利をあげ、シーズン後半は先発ローテーション入りを果たしました。
3年目の昨シーズンは最初の登板で自己最速となる164キロをマークすると、4月10日のオリックス戦で160キロを超える速球と落差のあるフォークボールなどで1人のランナーも許さず9回を投げきり、28年ぶり16人目となる完全試合を史上最年少、20歳5か月で達成しました。シーズン後半は疲労と指のまめの影響で登板が減りましたが、20試合に登板し9勝4敗、防御率2.02の成績を残しました。