箱根駅伝【詳しく】駒沢大が19年ぶり4回目の往路優勝

関東の大学対抗で競う99回目の「箱根駅伝」は2日、往路が行われ、駒沢大が19年ぶり4回目の往路優勝を果たしました。大学駅伝3冠を狙う駒沢大は、4区でトップに立ち、最終5区で2位以下を引き離しました。2位は中央大、3位は箱根駅伝連覇を目指す青山学院大でした。3日は復路が行われます。

レース経過など詳しくお伝えします。
記事後半では、3日の復路のスタート時間や全チームの往路出場選手を紹介しています。

ことしで99回目を迎えた箱根駅伝には、オープン参加の関東学生連合を含む21チームが出場し、3年ぶりに沿道での応援に自粛要請が出されなかったため大勢の観客が詰めかけました。

往路は東京・大手町から神奈川県箱根町までの5区間、107.5キロのコースで争われ、1区は関東学生連合が大きく抜け出す展開となりましたが、最後は明治大がトップでたすきをつなぎました。

各チームのエースがそろう「花の2区」では、中央大3年の吉居大和選手が大会連覇を目指す青山学院大4年の近藤幸太郎選手と駒沢大4年の田澤廉選手との激しいトップ争いを制しました。

出雲全日本大学選抜駅伝と全日本大学駅伝に続いて大学駅伝三冠を狙う駒沢大は4区で3年の鈴木芽吹選手が青山学院大2年の太田蒼生選手との競り合いをわずかに制し、トップでたすきをつなぎました。
駒沢大は山登りの5区でも1年の山川拓馬選手が安定した走りでリードを広げ、5時間23分10秒のタイムでフィニッシュし、19年ぶり4回目の往路優勝を果たしました。
2位は2区と3区で区間賞を獲得した中央大が駒沢大から30秒差で入りました。
3位は箱根駅伝連覇を目指す青山学院大でトップと2分3秒差でした。

箱根駅伝は3日、復路が行われます。

駒沢大 大八木弘明監督「ハラハラだった」

19年ぶり4回目の往路優勝を果たした駒沢大の大八木弘明監督は「抜きつ抜かれつのレースで、ハラハラだったが、選手たちがしっかり走ってくれたので本当にうれしい」と喜びを語りました。史上5校目の大学駅伝三冠がかかる3日の復路については「復路の方が大変だと思うが、この流れをあすに向けたい」と気を引き締めていました。

駒沢大 2区 田澤廉/5区 山川拓馬 談話

エースがそろう2区で区間3位の走りを見せた駒沢大4年の田澤廉選手は「状態がよくない中、急ピッチで上げてきたが、練習不足で最後までペースが続かなかった。目標の区間賞に届かず個人的には悔しい思いもあるが仲間たちが優勝に導いてくれたのでうれしい」と話していました。
山登りの5区で粘りの走りを見せてトップを守った駒沢大1年の山川拓馬選手は「登りでは詰められたが、下りは間違いなく離せると思っていた。初めての箱根駅伝で絶対1位でゴールすると決めていたのでよかった」と振り返っていました。

【往路 全結果】

▽1駒沢大 5:23:10(19年ぶり4回目 往路優勝)
▽2中央大 5:23:40
▽3青山学院大 5:25:13
▽4国学院大 5:27:10
▽5早稲田大 5:27:33
▽6順天堂大 5:27:41
▽7東京国際大 5:27:49
▽8法政大 5:28:53
▽9城西大 5:29:08
▽10創価大 5:29:15

▽11東洋大 5:30:42
▽12明治大 5:31:29
▽13東海大 5:31:40
▽14帝京大 5:32:20
▽15国士舘大 5:33:16
▽16山梨学院大 5:33:39
▽17大東文化大 5:36:01
▽18日体大 5:36:33
▽19専修大 5:38:35
▽20立教大 5:38:51

※関東学生連合 5:36:52(オープン参加)

【往路 区間賞】

▽1区:富田峻平(明治大)1:02:44
▽2区:吉居大和(中央大)1:06:22
▽3区:中野翔太(中央大)1:01:51
▽4区:ビンセント(東京国際大)1:00:00★区間新記録★
▽5区:山本唯翔(城西大) 1:10:04★区間新記録★

区間賞 選手談話

【1区 富田峻平(明治大)】
1区で区間賞を獲得した明治大4年の富田峻平選手は「目標のシード権を獲得するためには、後続にいい順位でたすきを渡すことだと思い走り抜いた。最後の箱根駅伝で、しっかり結果を残し、学生競技を悔いなく終わることができて、すがすがしい気分です」と話していました。
【2区 吉居大和(中央大)】
エースがそろう2区で駒沢大と青山学院大とのデッドヒートを制してトップでたすきを渡し、区間賞を獲得した中央大3年の吉居大和選手は「後半の坂が苦しいと分かっていたが、前半から突っ込みたかったので積極的に走った。最後は本当に苦しかったが、区間賞を秒差で争っていることを監督から告げられ、どうしても取りたいという気持ちがあったので頑張れた」と振り返っていました。

【3区 中野翔太(中央大)】
3区で区間賞を獲得し、トップでたすきをつないだ中央大3年の中野翔太選手は「プレッシャーは少し感じていたが、自分の走りをすれば差をつけることはできると思っていた。4区と5区の選手に楽に走ってもらいたいと思っていたので、区間賞を取れてよかった」と話していました。

【3日の復路 スタート時刻】

▽1駒沢大 8時00分00秒
▽2中央大 8時00分30秒
▽3青山学院大 8時02分03秒
▽4国学院大 8時04分00秒
▽5早稲田大 8時04分23秒
▽6順天堂大 8時04分31秒
▽7東京国際大 8時04分39秒
▽8法政大 8時05分43秒
▽9城西大 8時05分58秒
▽10創価大 8時06分05秒

▽11東洋大 8時07分32秒
▽12明治大 8時08分19秒
▽13東海大 8時08分30秒
▽14帝京大 8時09分10秒

※以下は一斉スタート 8時10分00秒
国士舘大/山梨学院大/大東文化大/日体大/関東学生連合/専修大/立教大

《レース経過》

8:00 往路スタート

99回目の箱根駅伝にはオープン参加の関東学生連合を含む21チームが出場し、2日間で往路・復路それぞれ5区間、あわせて10区間の217.1kmで争います。2日の往路は東京・大手町から神奈川県箱根町までの5区間、107.5kmで争われます。

午前8時に往路がスタートしました。

【1区(21.3km)】13kmすぎ 関東学生連合・新田が独走

オープン参加の関東学生連合・新田颯選手(育英大4年)が飛び出しました。そのほかのチームはけん制しあい、大きく差が開いています。

▽1区→2区(23.1km)明治大 富田が終盤逆転で区間賞

1区は20kmをすぎて明治大の富田峻平選手(4年)が関東学生連合・新田颯選手(育英大4年)をとらえました。そのまま1区を走り切り、区間賞です。

【1区 区間賞】富田峻平(明治大)1:02:44

2区は鶴見~戸塚までの23.1km。各校のエースが登場し「花の2区」とも呼ばれます。

<1区通過順位>
▽1明治大 1:02:44
▽2駒沢大 1:02:53
▽3法政大 1:03:00
▽4中央大 1:03:02
▽5創価大 1:03:02
▽6順天堂大 1:03:03
▽7青山学院大 1:03:04
▽8山梨学院大 1:03:05
▽9日体大 1:03:08
▽10東京国際大 1:03:09

▽11城西大 1:03:13
▽12国学院大 1:03:16
▽13国士舘大 1:03:17
▽14早稲田大 1:03:23
▽15大東文化大 1:03:24
▽16帝京大 1:03:30
▽17東洋大 1:03:40
▽18立教大 1:04:05
▽19東海大 1:04:07
▽20専修大 1:04:29

※関東学生連合 1:02:59(オープン参加)

【2区(23.1km)鶴見~戸塚】12kmすぎ 駒沢大の田澤がトップに

各チームのエースがそろう「花の2区」。
主な注目ランナーは
▽駒沢大 田澤廉(4年)
▽中央大 吉居大和(3年)
▽青山学院大 近藤幸太郎(4年)
▽順天堂大 三浦龍司(3年)

3kmすぎに中央大の吉居大和選手が明治大をとらえトップに立ちました。その後、追い上げてきた駒沢大の田澤廉選手が12kmすぎに吉井選手を抜き、トップに出ました。

▽2区→3区(21.4km) 中央大 吉居が最後に逆転トップに

2区は一時、遅れていた中央大の吉居大和選手が中継所手前で駒沢大の田澤廉選手をとらえ、逆転でトップに立ち、3区につなぎました。吉居選手が2区の区間賞でした。
駒沢大の田澤廉選手、青山学院大の近藤幸太郎選手が続いています。

3区は戸塚~平塚の21.4kmの区間です。

【2区 区間賞】吉居大和(中央大)1:06:22
※区間2位 近藤幸太郎(青山学院大)1:06:24
※区間3位 田澤廉(駒沢大)1:06:34
※三浦龍司(順天堂大)は区間12位 1:08:11

<2区通過順位>
▽1中央大 2:09:24
▽2駒沢大 2:09:27
▽3青山学院大 2:09:28
▽4山梨学院大 2:10:27
▽5創価大 2:10:31
▽6国学院大 2:10:48
▽7法政大 2:10:53
▽8国士舘大 2:11:11
▽9順天堂大 2:11:14
▽10東京国際大 2:11:15

▽11東海大 2:11:16
▽12日体大 2:11:19
▽13明治大 2:11:27
▽14早稲田大 2:11:28
▽15城西大 2:11:59
▽16帝京大 2:12:43
▽17専修大 2:13:34
▽18立教大 2:13:42
▽19東洋大 2:13:44
▽20大東文化大 2:14:59

※関東学生連合 2:13:06(オープン参加)

【3区(21.4km)戸塚~平塚】14kmすぎ 中央大 中野がトップ守る

中央大の中野翔太選手(3年)が好走を続けています。追う駒沢大と青山学院大との差が少し広がっています。

▽3区→4区(20.9km) 中央大 中野が区間賞 トップ守る

中央大の中野翔太選手が最後まで安定した走り、区間賞をとりトップを守りました。2区間連続で中央大が区間賞です。
2位争いは駒沢大の篠原倖太朗選手が区間2位の走りで青山学院大の横田俊吾選手を引き離して4区につなぎました。

4区は平塚~小田原の20.9kmの区間です。

【3区 区間賞】中野翔太(中央大) 1:01:51
※区間2位 篠原倖太朗(駒沢大) 1:01:58
※区間2位 井川龍人(早稲田大) 1:01:58

<3区通過順位>
▽1中央大 3:11:15
▽2駒沢大 3:11:25
▽3青山学院大 3:11:51
▽4国学院大 3:12:55
▽5早稲田大 3:13:26
▽6創価大 3:13:29
▽7明治大 3:13:32
▽8順天堂大 3:13:36
▽9東海大 3:13:37
▽10法政大 3:13:45

▽11日体大 3:13:55
▽12東京国際大 3:13:59
▽13城西大 3:14:40
▽14山梨学院大 3:14:58
▽15国士舘大 3:15:51
▽16東洋大 3:16:17
▽17帝京大 3:16:55
▽18専修大 3:17:19
▽19立教大 3:17:43
▽20大東文化大 3:19:24

※関東学生連合 3:19:23(オープン参加)

【4区(20.9km)平塚~小田原】14kmすぎ 三つ巴の争いに

4区は14kmすぎ、並走していた駒沢大の鈴木芽吹選手、中央大の吉居駿恭選手に青山学院大の太田蒼生選手が並びました。三つ巴の争いとなっています。

▽4区→5区(20.8km) 駒沢大 青山学院大が並んで山登り5区へ

青山学院大の太田蒼生選手がスパートをかけ抜け出しましたが、駒沢大の鈴木芽吹選手が追いつき、2人が並んで小田原中継所へ。最後は駒沢大がわずかにかわし、往路最終となる5区へつなぎました。
東京国際大のヴィンセント選手が1:00:00のタイムで区間新記録をマークしました。ヴィンセント選手は2区、3区に続き、この4区でも区間新記録を樹立です。チームの順位も12位から8人を抜き4位に押し上げました。

5区は小田原~箱根・芦ノ湖駐車場入口の20.8kmの区間です。最高点の標高約874mまでを一気に駆け上ります。

【4区 区間賞】ヴィンセント(東京国際大)1:00:00★区間新記録★
※区間2位 太田蒼生(青山学院大)1:00:35
※区間3位 鈴木芽吹(駒沢大)1:01:00

<4区通過順位>
▽1駒沢大 4:12:25
▽2青山学院大 4:12:26
▽3中央大 4:13:04
▽4東京国際大 4:13:59
▽5国学院大 4:14:43
▽6早稲田大 4:15:44
▽7創価大 4:15:49
▽8法政大 4:16:04
▽9東海大 4:16:08
▽10明治大 4:16:20

▽11順天堂大 4:17:22
▽12山梨学院大 4:17:44
▽13城西大 4:19:04
▽14東洋大 4:19:21
▽15帝京大 4:19:47
▽16日体大 4:20:01
▽17国士舘大 4:20:07
▽18立教大 4:21:51
▽19大東文化大 4:22:40
▽20専修大 4:23:05

※関東学生連合 4:24:14(オープン参加)

【5区(20.8km)小田原~箱根・芦ノ湖駐車場入口】

山登りに入った5区。7キロすぎ、駒沢大の山川拓馬選手が抜け出しています。2位には中央大の阿部陽樹選手が上がっています。青山学院大の脇田幸太朗選手が遅れて3位となっています。

駒沢大が往路優勝 19年ぶり4回目

駒沢大の山川拓馬選手が最後までリードを守り逃げ切りました。駒沢大が19年ぶり4回目の往路優勝です。2位は中央大、3位は箱根駅伝連覇を目指す青山学院大でした。
4位が国学院大、5位に早稲田大が入りました。
区間賞は、区間新記録を樹立した城西大の山本唯翔選手が獲得しました。順天堂大の四釜峻佑選手も区間新記録です。

【5区 区間賞】山本唯翔(城西大) 1:10:04★区間新記録★
※区間2位 四釜峻佑(順天堂大) 1:10:19★区間新記録★
※区間3位 阿部陽樹(中央大) 1:10:36
※区間4位 山川拓馬(駒沢大) 1:10:45

《各チーム 往路走者 》

▽青山学院大:15年連続28回目
1区 目片将大(4年)
2区 近藤幸太郎(4年)
3区 横田俊吾(4年)
4区 太田蒼生(2年)
5区 脇田幸太朗(4年)

▽順天堂大:12年連続64回目
1区 野村優作(4年)
2区 三浦龍司(3年)
3区 伊豫田達弥(4年)
4区 石井一希(3年)
5区 四釜峻佑(4年)

▽駒沢大:57年連続57回目
1区 円健介(4年)
2区 田澤廉(4年)
3区 篠原倖太朗(2年)
4区 鈴木芽吹(3年)
5区 山川拓馬(1年)

▽東洋大:21年連続81回目
1区 児玉悠輔(4年)
2区 石田洸介(2年)
3区 小林亮太(2年)
4区 柏優吾(4年)
5区 前田義弘(4年)

▽東京国際大:6年連続7回目
1区 山谷昌也(4年)
2区 丹所健(4年)
3区 白井勇佑(2年)
4区 ヴィンセント(4年)
5区 川端拳史(3年)

▽中央大:6年連続96回目
1区 溜池一太(1年)
2区 吉居大和(3年)
3区 中野翔太(3年)
4区 吉居駿恭(1年)
5区 阿部陽樹(2年)

▽創価大:4年連続6回目
1区 横山魁哉 (4年)
2区 ムルワ (4年)
3区 山森龍暁 (3年)
4区 嶋津雄大 (4年)
5区 野沢悠真 (1年)

▽国学院大:7年連続16回目
1区 青木瑠郁(1年)
2区 平林清澄(2年)
3区 山本歩夢(2年)
4区 藤本竜(4年)
5区 伊地知賢造(3年)

▽帝京大:16年連続24回目
1区 小野隆一朗(3年)
2区 西脇翔太(3年)
3区 小林大晟(2年)
4区 柴戸遼太(1年)
5区 新井大貴(4年)

▽法政大:8年連続83回目
1区 松永伶(3年)
2区 内田隼太(4年)
3区 川上有生(4年)
4区 扇育(4年)
5区 細迫海気(3年)

▽大東文化大:4年ぶり51回目
1区 久保田徹(3年)
2区 ワンジル(2年)
3区 入濱輝大(1年)
4区 大野陽人(4年)
5区 菊地駿介(3年)

▽明治大:5年連続64回目
1区 富田峻平(4年)
2区 小澤大輝(4年)
3区 森下翔太(1年)
4区 尾崎健斗(2年)
5区 吉川響(1年)

▽城西大:2年ぶり17回目
1区 野村颯斗(3年)
2区 斎藤将也(1年)
3区 キムタイ(1年)
4区 鈴木健真(1年)
5区 山本唯翔(3年)

▽早稲田大:47年連続92回目
1区 間瀬田純平(1年)
2区 石塚陽士(2年)
3区 井川龍人(4年)
4区 佐藤航希(3年)
5区 伊藤大志(2年)

▽日体大:75年連続75回目
1区 山崎丞(1年)
2区 藤本珠輝(4年)
3区 漆畑徳輝(3年)
4区 分須尊紀(2年)
5区 吉冨純也(3年)

▽立教大:55年ぶり28回目
1区 林虎大朗(2年)
2区 國安広人(1年)
3区 関口絢太(3年)
4区 馬場賢人(1年)
5区 相澤拓摩(1年)

▽山梨学院大:3年連続36回目
1区 木山達哉(4年)
2区 ムルア(4年)
3区 村上大樹(2年)
4区 北村惇生(3年)
5区 新本駿(2年)

▽専修大:3年連続71回目
1区 千代島宗汰(2年)
2区 キサイサ(2年)
3区 成島航己(4年)
4区 新井友裕(1年)
5区 冨永裕憂(4年)

▽東海大:10年連続50回目
1区 梶谷優斗(2年)
2区 石原翔太郎(3年)
3区 花岡寿哉(1年)
4区 越陽汰(2年)
5区 杉本将太(4年)

▽国士舘大:7年連続51回目
1区 綱島辰弥(4年)
2区 カマウ(2年)
3区 山本龍神(3年)
4区 清水悠雅(4年)
5区 山本雷我(3年)

▼関東学生連合:オープン参加
1区 新田颯(育英大4年)
2区 工藤大和(麗澤大2年)
3区 内野李彗(関東学院大3年)
4区 山田拓人(拓殖大4年)
5区 橋本章央(芝浦工大3年)

【ことしの見どころは】

【駒沢大】
優勝争いを引っ張るとみられるのは駒沢大です。去年10月の出雲全日本大学選抜駅伝、11月の全日本大学駅伝で優勝。史上5校目、駒沢大として初の大学駅伝3冠を狙います。中心は去年「花の2区」と呼ばれるエース区間で区間賞を獲得した田澤廉選手です。大八木弘明監督は「ことしは選手層が厚く、質もしっかりしている。選手も自信を持っているので、優勝を狙いに行く」と自信を示しています。
【青山学院大】
箱根駅伝総合2連覇を目指すのが青山学院大です。出雲全日本大学選抜駅伝は4位、全日本大学駅伝は3位に終わりました。原晋監督は「選手の仕上がりは順調なので、ピースで、2連覇で、Vサインでゴールしたい」と『ピース大作戦』を掲げて臨みます。3年生だった去年、7区で区間賞をとった岸本大紀選手などの4年生が力を発揮できるかがポイントになりそうです。
【国学院大】
出雲全日本大学選抜駅伝、全日本大学駅伝でいずれも駒沢大に次ぐ2位に入ったのが国学院大です。これまでの最高成績は2020年の総合3位で、過去最高の成績、そして初優勝を狙います。
【立教大】
55年ぶりに戻ってきた立教大も注目されます。率いるのは、自身が中央大時代に箱根駅伝で活躍した上野裕一郎監督。指導者として初めて挑む大舞台へ、10位以内のシード権獲得を目標に掲げます。

【コース紹介 全10区間(217.1km)】

<往路5区間 107.5km>

▽1区(21.3km) 大手町~鶴見
勝負のポイントは、平たんで直線的なコースが長く続いたあとの17km過ぎの六郷橋。

▽2区(23.1km) 鶴見~戸塚
各校のエースが登場し「花の2区」とも呼ばれる。距離が長く、中盤の13kmからは「権太坂」、ラスト3kmには上り下りの繰り返しが待ち受ける。

▽3区(21.4km) 戸塚~平塚
前半に約9kmの緩やかな下り坂が続く。11kmを過ぎると正面に富士山、左側に相模湾を臨む箱根駅伝の中で一番の景勝地へ。時として強い向かい風が選手を苦しめる。

▽4区(20.9km) 平塚~小田原
平地区間では一番短い。93回大会からコースの延長によって、最後の約3kmで緩やかな上りを迎えることとなった。

▽5区(20.8km) 小田原~箱根・芦ノ湖駐車場入口
最高点の標高約874mまでを一気に駆け上る。16.2kmの最高地点を過ぎると19km過ぎの箱根神社大鳥居まで、今度は一転して下り。

<復路5区間 109.6km>

▽6区(20.8km)箱根・芦ノ湖駐車場入口~小田原
最初の4kmを上ってから一気に下りに。カーブが急でスピードも速いため、コース取りが重要。

▽7区(21.3km)小田原~平塚
9キロ過ぎから小さなアップダウンが続くコース。山おろしの風で冷え込み、太陽が高くなるにつれて正面からの日ざしが強くなるため、気温の変化が一番大きい。

▽8区(21.4km)平塚~戸塚
湘南新道に入ってからの、アップダウンを含む9kmにわたる上り坂。

▽9区(23.1km)戸塚~鶴見
優勝争い、シード権争いの大逆転の舞台となることもあり、鶴見中継所では幾多ものドラマが生まれてきた。

▽10区(23.0km)鶴見~大手町
大歓声の声援を受けながら、中央通り、日本橋を抜け、仲間が待つフィニッシュへ。

【去年の往路は?】

エース区間の「花の2区」では、連覇を目指した駒沢大のエース、田澤廉選手が区間賞の走りで2位の青山学院大に1分以上の差をつけました。

しかし青山学院大は3区の1年生、太田蒼生選手が区間2位の力走で駒沢大を抜いてトップでたすきをつなぎ、山登りの5区で同じく1年生の若林宏樹選手がリードを広げて2年ぶり5回目の往路優勝を果たしました。

2位は帝京大、3位は駒沢大でした。

【去年の復路は?】

往路を制した青山学院大が層の厚さを生かし、安定したレースを展開しました。7区の3年生・岸本大紀選手が区間賞。9区の3年生・中村唯翔選手が区間新記録の好走で2位以下を大きく引き離しました。そして10区の3年生・中倉啓敦選手も区間新記録の走りで青山学院大は大会新記録となる10時間43分42秒のタイムで2年ぶり6回目の総合優勝を果たしました。また、復路の記録は5時間21分36秒で、こちらも新記録となりました。

復路を5位でスタートした順天堂大学が2位、連覇を目指した駒沢大は3位でした。

【箱根駅伝 最近10大会の総合優勝(往路/復路 優勝)】

▽2022年 青山学院大(青山学院大/青山学院大)
▽2021年 駒沢大(創価大/青山学院大)
▽2020年 青山学院大(青山学院大/東海大)
▽2019年 東海大(東洋大/青山学院大)
▽2018年 青山学院大(東洋大/青山学院大)
▽2017年 青山学院大(青山学院大/青山学院大)
▽2016年 青山学院大(青山学院大/青山学院大)
▽2015年 青山学院大(青山学院大/青山学院大)
▽2014年 東洋大(東洋大/東洋大)
▽2013年 日体大(日体大/駒沢大)