素根 輝そね あきら

女子78キロを超えるクラスの素根輝選手は福岡県出身。身長は1m60cm余りで、この階級の選手としては小柄ですが、相手の懐に入っての背負い投げや大内刈りが得意です。2017年の世界ジュニア選手権で優勝して頭角を現し、この階級の第一人者だった朝比奈沙羅選手を2018年から5回続けて破りました。個人では初出場となった2019年の世界選手権で金メダルを獲得して朝比奈選手を代表争いで逆転し、同じ年の11月に行われた国際大会では、ロンドンオリンピックの金メダリストでキューバのイダリス・オルティス選手を世界選手権に続いて破り、柔道の日本選手では最も早く東京オリンピックの代表に内定しました。オリンピックの延期決定後、2020年夏に岡山県にある大学を中途退学し、練習拠点を母校の福岡県の高校に移しました。2021年4月からは、東京都内の企業の柔道部に所属するとともに日本大学に入学しました。身長で上回る外国選手相手に対し、釣り手を上げて相手の懐に入る組み手を継続して徹底し、1年4か月ぶりの実戦となった、2021年3月の国際大会でも優勝して試合勘の不安を払拭しました。この階級では2004年、アテネ大会の塚田真希さん以来となる金メダル獲得を目指します。