今さら聞けないTPP 基本がわかる19のカード

経済連携は成長戦略の切り札

最終更新日:2017年1月23日

政府は成長戦略の柱の1つとして、FTA=自由貿易協定やEPA=経済連携協定の締結などの推進を掲げており、2018年までに、日本の貿易額に占めるFTAなどの締結国との貿易額の割合(カバー率)を70%にまで引き上げることを目指しています。
日本のカバー率は現在、22.3%。大筋合意したTPPを加えると37.2%に拡大します。さらに、日本とEUの間の経済連携協定やRCEP=東アジア地域包括的経済連携などが合意すれば73.3%となり、政府の目標を上回ることになります。

FTA・EPAカバー率

出典
JETRO作成

RCEP=東アジア地域包括的経済連携 参加国(ASEAN10か国+日本・中国・韓国・オーストラリア・ニュージーランド・インド)
日EU=日本とEUの間のEPA
TTIP=環大西洋貿易投資パートナーシップ(アメリカとEUの間のFTA)

日EU・EPA 2017年早期の大枠合意目指す

日本とEUに加盟する28か国のGDPの合計は世界全体の29%、人口は約6億人と、TPPに迫る規模となります。
日本にとっては、TPPによって巨大市場アメリカを含むアジア太平洋地域での自由貿易の足がかりをつかみ、さらに、EUとの交渉をまとめることができれば、世界の広い範囲でヒト、モノ、カネ、サービスが自由に行き来できるようになります。

日本とEUのEPA交渉は1月20日までの4日間、ことし初めての首席交渉官による会合をベルギーの首都ブリュッセルで行いました。

双方は、ことしのできるだけ早い時期の大枠合意を目指して協議しましたが、日本が自動車にかかる関税の早期撤廃を求めているのに対し、EUはチーズをはじめ乳製品への関税の撤廃などを求めて依然として折り合いがつかず、協議を続けることになりました。

日本とEUは、アメリカのトランプ新政権が保護主義的な通商政策を掲げていることや、ことし3月以降、オランダやフランスなどヨーロッパの主要国で相次ぐ選挙で、貿易の一層の自由化に否定的な政党が躍進する可能性もあることから、早期の大枠合意が重要だという認識で一致しています。このため交渉が難航する分野で双方がどこまで歩み寄り合意できるかが引き続き焦点です。