タイとラオスの首都を結ぶ 初の直通国際列車の運行始まる

東南アジアのタイとラオスの首都を結ぶ初めての直通の国際列車の運行が始まり、両国の間の往来が盛んになり、観光の活性化が期待されています。

運行が始まったのは、タイの首都バンコクと隣国ラオスの首都ビエンチャンを結ぶ、国際列車です。

19日夜9時すぎにバンコクを出発した列車は、20日朝8時半にタイのラオスとの国境の駅に到着し、乗客が出国手続きを行ったあと、メコン川にかかる橋を渡って、およそ30分でビエンチャンに到着しました。

ビエンチャンの駅に降り立った乗客たちは、花の首飾りをかけてもらい、歓迎を受けていました。

バンコクから乗車したというタイ人の男性は「列車の雰囲気もとてもよく、ラオスに気軽に来られるようになって便利です」と話していました。

タイとラオスでは線路の幅が異なることから、これまで両国の首都を直接結ぶ列車はありませんでしたが、このほどタイの規格に合わせた線路がビエンチャンまで敷設され、運行が実現しました。

両国の首都が結ばれたことで往来が盛んになり、観光の活性化が期待されています。

ラオスでは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の一環として、ビエンチャンと中国南西部の昆明を結ぶ直通列車も運行していて、ラオス国鉄のシーハラー総裁は「タイや中国などからの需要があれば、協力して鉄道網を広げる可能性を検討する」と述べ、将来的にはタイとラオス、中国を結ぶ列車も検討していく考えを示しました。