海自ヘリ墜落事故 海底で機体見つかる 1機は機体番号が一致

ことし4月、伊豆諸島沖で海上自衛隊のヘリコプター2機が訓練中に衝突して墜落した事故で、防衛省から依頼を受けたJAMSTEC(ジャムステック)=海洋研究開発機構が無人探査機を用いて海底を捜索した結果、19日までに墜落した機体1機を発見したほか、周辺でもう1機の機体とみられるものも確認されたことが関係者への取材でわかりました。

ことし4月、伊豆諸島の鳥島の沖合で海上自衛隊の哨戒ヘリコプター2機が潜水艦を探知する訓練の最中に衝突し墜落する事故が発生し、乗っていた隊員8人が死亡しました。

これまでの捜索でフライトレコーダーは回収されたものの、機体の主要部分の発見には至っておらず、現場付近の海域は水深がおよそ5500メートルあることから防衛省は、深海を研究するJAMSTECに海底の捜索を依頼していました。

関係者によりますと、2機が衝突して墜落したとみられる付近の海底で、高性能のソナーやカメラを搭載し、最大で水深6000メートルまで調査可能な無人探査機「ディープ・トウ」を使って捜索した結果、19日までに機体1機を発見し、墜落したヘリコプターと機体番号が同じであることが確認されたということです。

さらに周辺ではもう1機の機体とみられるものも確認されたということで、引き続き調査を続けて、墜落した機体か特定を進める方針です。

防衛省は今後、現場の海底の状況などを詳しく確認した上で、機体の引き揚げが可能かどうかなどを慎重に検討するものとみられます。