バングラデシュで大規模デモ 学生など25人死亡 2000人以上けが

バングラデシュで公務員採用の特別枠に反対する学生などの大規模なデモが広がり、首都ダッカなどでデモ隊と警察が衝突し、地元の主要メディアはこれまでに25人が死亡、2000人以上がけがをしたと伝えています。現地の日本大使館は、滞在する日本人にデモが行われている場所には近づかないよう注意を呼びかけています。

バングラデシュでは、1971年にパキスタンからの独立で戦った兵士の家族らのために、公務員の採用人数の3割が特別枠として割り当てられていましたが、反発の声があがったため政府は2018年に廃止する決定をしました。

この特別枠の廃止について、6月、高等裁判所が政府の決定は法律に反するという判断を示したため、学生などによる大規模なデモが広がりました。

7月16日以降は、デモ隊と警察の間で激しい衝突が各地で起きていて、ダッカで18日撮影された映像では、道路を封鎖するデモ隊に対し、警察が催涙ガスを発射する様子が確認できます。

地元の主要メディアはきのうだけでも学生など19人が死亡し、おとといと合わせてこれまでの死者は25人に上り、2000人以上がけがをしたと伝えています。

また、デモの広がりを受け、当局は当面、地下鉄を運休したり、学校を休校にしたりするなど、市民生活にも影響が出ています。

日本大使館によりますと、これまでのところ日本人がけがをしたという情報はないということですが、滞在する日本人にデモが行われている場所には近づかないよう注意を呼びかけています。