外国人旅行者の入国手続き 時間短縮の新制度を導入へ

インバウンド需要のさらなる拡大につなげようと、政府は、外国人旅行者の入国手続きの時間を短縮する新たな制度を導入する方針です。来年1月以降、まずは台湾からの旅行者を対象に運用を始める予定です。

日本政府観光局によりますと、ことし5月に日本を訪れた外国人旅行者は304万人で、1か月あたりで過去最多となった3月から3か月連続で300万人を超えています。

こうした中、政府は、インバウンド需要のさらなる拡大につなげていこうと外国人旅行者の入国手続きの時間を短縮する「プレクリアランス」と呼ばれる新たな制度を導入する方針です。

具体的には、外国人旅行者に、出発する空港で搭乗前の待ち時間を利用して日本への入国審査の大半を事前に受けてもらい、到着時は簡単な確認だけで円滑に入国できるようにします。

まずは来年1月以降、台湾からの旅行者を対象に運用を始める予定で、状況を見ながら対象国や地域を広げていく考えです。

一方、政府は、観光地に旅行者が集中するいわゆる「オーバーツーリズム」も課題になっていることから、今後の対応の指針を年内に策定することにしています。

観光スポットの通行料や外国人旅行者に特別な料金を課す「二重価格」などのあり方について検討される見通しです。