体操女子 日本代表の19歳 宮田笙子選手 喫煙疑惑で協会が調査

パリオリンピック、体操女子の日本代表、エースの19歳の宮田笙子選手が喫煙をしたとして日本体操協会が代表の行動規範に違反した疑いで調査を行っていることがわかりました。

関係者によりますと、宮田選手は事前合宿を行っているモナコから離脱したということで、協会は調査結果をふまえ、今後の対応を検討することにしています。

関係者によりますと、19歳の宮田選手が喫煙をしたとして、日本体操協会が代表の行動規範に違反した疑いで調査をしていることがわかりました。

体操女子の日本代表は今月12日に出国し、モナコで事前合宿を行っていますが、17日に現地で報道陣に合宿の様子が公開された際、宮田選手の姿はなかったということです。

関係者によりますと、宮田選手はモナコからすでに離脱したということで、協会は宮田選手を帰国させ、調査結果をふまえて今後の対応を検討することにしています。

日本の女子団体は史上初となる全員が10代のメンバーで、60年ぶりのメダル獲得を目指していて、宮田選手はキャプテンでエースを務める中心選手です。

日本体操協会が定める日本代表選手の行動規範によりますと、活動する場所では20歳以上であっても原則的に喫煙は禁止するとしていて、宮田選手が今月26日に開幕するパリオリンピックに出場するか不透明な状況となっています。

JOC=日本オリンピック委員会は、体操協会から正式な報告を受けてから今後の対応を協議するということです。

日本体操協会の行動規範 2016年度から段階的に喫煙禁止

日本体操協会は栄光の歴史を汚す行為は決して許されず、スポーツにおける公正の精神とマナーを尊ばなければならないとして日本代表の選手や役員に対して行動規範を示しています。

この中では、「国内・海外を含め法令を遵守し、違法行為は行わないことや、名誉と信用を損なうような行動や発言をしないこと」などを求めています。

そして、喫煙については、「日本代表チームとしての活動の場所においては、20歳以上であっても原則的に喫煙は禁止する」としたうえで、2016年度から数年かけて段階的に全面禁止とするとしています。

そのうえで、選手や役員が行動規範に違反した場合は、倫理規程を踏まえて処分を科すとしています。

宮田笙子選手とは

宮田笙子選手は、京都府出身の19歳。体操の強豪・福井県の鯖江高校を去年卒業し、順天堂大学に通う日本女子のエースです。

脚力と瞬発力を生かしたダイナミックな演技が持ち味で、得意の跳馬では高難度の「ユルチェンコ2回ひねり」、ゆかではH難度の大技で伸身2回宙返り1回ひねりの「チュソビチナ」など難度の高い技もこなします。

2022年、高校生では7年ぶりにNHK杯で優勝を果たし、初めて世界選手権の代表に選ばれると、種目別の平均台で銅メダルを獲得したほか、個人総合で8位に入りました。

去年は全日本選手権のおよそ1か月前に右足の疲労骨折が判明し、けがに苦しみましたが、NHK杯では安定感のある演技を見せて2連覇を達成しました。

ことしは全日本選手権で初優勝を果たすなど初のオリンピック出場に向け、エースとしての力を示しています。