線状降水帯予測“的中率7%と低迷”検証進める考え 気象庁長官

発達した積乱雲が帯状に連なる線状降水帯について、気象庁の森長官は、予測の的中率が7%と低迷しているとして「オオカミ少年とみられてしまい、マイナス効果のおそれもある」と述べたうえで、検証を進める考えを示しました。

線状降水帯は、発達した積乱雲が次々と発生し、同じ場所に帯状に連なる現象で、気象庁は、線状降水帯の発生が予測された場合、県や地域に範囲を絞り込んで警戒を呼びかける新たな運用を、ことし5月27日に始めました。

気象庁によりますと、7月17日までに延べ28の県や地域に発表されましたが、発生したのは、6月21日の鹿児島県と、7月14日の長崎県のみで、的中率は7%と、当初想定していたおよそ25%を大きく下回っているということです。

これについて、気象庁の森隆志長官は、17日の会見で「的中率が低い状況が続くのは、オオカミ少年とみられてしまい、マイナス効果のおそれもある」と述べました。

また、的中率の低さについて、
▽前線が予想よりも停滞しなかったり
▽降る雨の量を多く見積もったりしたことが
影響した可能性があるとの見解を示しました。

一方で、予測したうちの半数で、3時間の雨量が100ミリを超え、大雨の危機感を伝える効果はあったとしたうえで、今後、予測の精度の向上に向けて検証を進めるとしています。