知事パワハラ疑惑「百条委」 死亡した元局長の陳述書など提出

兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを指摘する県の元局長が作成した文書をめぐり、県議会の「百条委員会」の理事会が開かれ、死亡した元局長が準備していたとみられる陳述書や、音声データが、遺族から議会側に提出されたことが報告されました。

兵庫県の元・西播磨県民局長が作成した斎藤知事にパワハラの疑いがあるなどとする文書をめぐり、県議会が設置した「百条委員会」は16日、非公開で理事会を開きました。

この中では、今月7日に死亡しているのが見つかった元局長が、証人尋問への出席に向けて準備していたとみられる陳述書が遺族から議会事務局に提出されたことが報告されました。

また、遺族からは、音声データも提出され、関係者によりますと、この中には、斎藤知事が出張先の意見交換の場で、特産のワインについて、「まだ飲んだことがない。折を見てお願いします」などと話している内容が残されていたということです。

さらに、元局長が「死をもって抗議する」という旨のメッセージや、「百条委員会は最後までやり通してほしい」ということばを残していたことも説明されたということです。

陳述書と音声データは、今週19日の百条委員会で、審議の資料として採用するかどうかが諮られるということです。

百条委員会の奥谷謙一委員長は記者会見で「陳述書を残していただいていたことは大変重いメッセージで、これを踏まえて委員会の調査を進めていきたい」と述べました。

一方、兵庫県の斎藤知事は記者会見で、「職員との信頼関係を再構築し、県政を立て直す」と述べ、辞職しない考えを重ねて示しました。