今年度の最低賃金の引き上げは 厚労省の審議会で議論本格化

今年度の最低賃金について議論する厚生労働省の審議会は、10日から議論が本格化し、労働者側は物価の高騰などを受け大幅な引き上げを求めた一方で、企業側は大幅な引き上げには慎重な姿勢を示しました。

ことしの春闘の賃上げ率は連合の集計で5.10%と33年ぶりの高い水準となりましたが、現在、全国平均で時給1004円となっている最低賃金は、今年度どこまで引き上げるか、その目安が厚生労働省の審議会で議論されています。

10日に開かれた2回目の審議会で、労働者側は「春闘は歴史的な賃上げとなったが、社会全体に賃上げを広げていくことが必要だ。物価高が続いて労働者の生活は厳しさを増していて、最低賃金近くで働く人の暮らしは極めて苦しい」として、大幅な引き上げを求めました。

これに対し企業側は「物価の高騰が続き、引き上げの重要性は理解しているが、中小企業では業績の改善が見られない中で人手確保のための防衛的賃上げが続いている。原材料費や労務費のコスト増加分を価格転嫁できない企業が相当数あることを考慮するべきだ」として、大幅な引き上げには慎重な姿勢を示しました。

最低賃金は今後、審議会の議論を経て、今月下旬に全国の目安が示され、来月中には都道府県ごとの金額が決まる見通しです。