ロシアの大規模ミサイル攻撃 防空システム回避する新戦術か

ロシア軍によるウクライナ各地への大規模なミサイル攻撃で首都キーウの小児病院などに大きな被害が出て、40人以上が死亡したことに関連し、アメリカのシンクタンクは、ロシア軍がウクライナ軍の防空システムを回避する新たな戦術を使った可能性が高いと分析しています。

ウクライナの警察当局は9日、ロシア軍が8日に各地に行った大規模なミサイル攻撃で、首都キーウの小児病院などに大きな被害が出て、これまでに42人が死亡し、190人がけがをしたと発表しました。

今回の攻撃について、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ロシアのミサイルが50メートルほどの低空を飛行したと指摘されていることを受けて、ロシア軍がウクライナ軍の防空システムを回避する新たな戦術を使った可能性が高いと分析しています。

一方、ロシアでは国民的歌手で、ヒット曲「百万本のバラ」を歌ったことで知られるアーラ・プガチョワさんが9日、自身のインスタグラムに、顔などに傷を負った子どもの写真を投稿しました。

プガチョワさんは写真とともに「神は忍耐強いが、すべてのことには限度がある」というメッセージも投稿し、小児病院などへの攻撃を批判したものと受け止められています。

上川外相「国際法違反で正当化できず」

ロシア軍によるウクライナへの大規模なミサイル攻撃で40人以上が死亡したことを受けて、上川外務大臣は談話を発表し「民間人への攻撃は国際法違反であり、断じて正当化できない」などと強く非難しています。

ウクライナ各地では8日、ロシア軍による大規模なミサイル攻撃で、首都キーウの小児病院などに大きな被害が出て40人以上が死亡しました。

これを受けて上川外務大臣は10日、談話を発表しました。

この中では「被害を受けた病院は2001年にわが国が医療機材供与という形で支援に携わったものだ」とした上で「女性や子どもを含む罪のない一般市民に多大な被害が発生したことに強い憤りを覚える。民間人への攻撃は国際法違反であり、断じて正当化できず、強く非難する」としています。

そして「ロシアの侵略を止め、一日も早く公正かつ永続的な平和を実現すべく、引き続き、国際社会と緊密に連携しつつ、ウクライナの人々を力強く支援していく」としています。