詐欺グループで人身取引など被害急増 対策セミナー

東南アジアで、若者たちがだまされてオンライン詐欺のグループで強制的に働かされ、人身取引の被害にあうケースが急増する中、各国の政府関係者らが被害者の保護や支援の方策を話し合うセミナーがタイの首都バンコクで開かれました。

東南アジアではここ数年、コロナ禍で仕事を失った若者などが、SNSの求人広告にだまされてオンライン詐欺のグループで強制的に働かされる人身取引のケースが急増し、中にはパスポートを取り上げられ、監禁や暴力の被害にあう事例も数多く報告されています。

タイ政府とJICA=国際協力機構が開いたセミナーには、タイやカンボジア、それにベトナムとラオスから政府やNGOの担当者などが参加しました。

この中で、JICAタイ事務所の北川由記次長は「デジタルの時代は非常に大きな恩恵をもたらした一方、オンライン詐欺などの新たな犯罪を生み出した。協力して対策に取り組むことが極めて重要だ」と述べました。

このあと、各国の政府の担当者などが詐欺グループから抜け出した若者などで、人身取引の被害者と認定した人を保護する対策などを報告しました。

セミナーは10日まで開かれ、被害者の保護に向けて各国が協力する行動計画をまとめることになっています。

タイ社会開発・人間安全保障省のサラ・ビンヨ副次官は、「隣国などに働きに行った人が人身取引の被害者となれば保護が必要となるため、各国共通の基準を作りたい」と話していました。