ボクシング 井岡一翔 スーパーフライ級2団体王座統一戦 敗れる

プロボクシングで4階級制覇の実績を持つ井岡一翔選手が、7日夜に都内で行われたスーパーフライ級の2団体王座統一戦で、判定で敗れて、世界タイトルを失いました。

井岡選手は5年前、WBO=世界ボクシング機構スーパーフライ級のタイトルを獲得して日本の男子選手で初めて4階級制覇を果たし、去年、この王座を返上してWBA=世界ボクシング協会の同じ階級でチャンピオンになりました。

7日夜は、東京 両国の国技館で、IBF=国際ボクシング連盟の同じ階級の世界チャンピオンでこれまで16戦全勝としている、アルゼンチンのフェルナンド・マルティネス選手との2団体王座統一戦に臨みました。

試合は序盤から接近戦での打ち合いとなり、左右のフックやアッパーを積極的に打ち込んでくる相手に対し、井岡選手はボディーに連続パンチを決めるなどして対抗しました。

しかし、井岡選手は終盤に入っても打ち込まれる場面が目立ち、どちらもダウンを奪えないまま、12ラウンドを戦い終えました。

そして、判定の結果、井岡選手は0対3で敗れて、2団体王座統一はならず、世界タイトルを失いました。

井岡選手が敗れたのは、2018年の大みそかに行われたスーパーフライ級の世界タイトルマッチ以来です。

井岡 進退について「考えられていない」

35歳の井岡選手は、敗れたあと、「王座を統一するためにやってきたので、結果としては悔しいが、試合を通して1ラウンド1ラウンド全力で戦ってやり抜いた。それに尽きる」と振り返りました。

また、進退については「この日にかけてきた思いが結果として出なかった悔しさは、今すぐには受け止められないし、この先、また戦っていくのかを考えないといけないが、そこまでは終わったばかりなので、考えられていない」と明言を避けました。

一方、対戦相手のフェルナンド・マルティネス選手が試合後の記者会見で、金銭面などの条件が整えば、再戦に応じると話していたことについては、「再戦をすぐにやりたいという気持ちではない」と話していました。