イラン大統領選挙 6日に大勢判明か 改革派と保守強硬派の争い

中東のイランで大統領選挙の決選投票が行われ、欧米との対話を重視する改革派の候補と、欧米との対立をいとわない保守強硬派の候補の争いとなり、今の強硬な外交政策の是非が焦点となりました。開票が順調に進めば、日本時間の6日夜までに大勢が判明する見通しです。

イランの大統領選挙は、ことし5月にライシ大統領がヘリコプターの墜落事故で亡くなったことに伴うもので、1回目の投票で上位だった2人による決選投票が5日、行われました。

改革派でイラン議会の副議長や保健相を務めたペゼシュキアン氏と、ライシ政権と同じ保守強硬派で国防や外交を統括する最高安全保障委員会の事務局長を務めたジャリリ氏の争いとなり、今の強硬な外交政策の是非が焦点となりました。

ペゼシュキアン氏が制裁の解除を目指し、欧米との関係改善を訴えているのに対し、ジャリリ氏は欧米と対立したままでも国内産業の育成などで制裁を克服できると主張していて、両候補はそれぞれ、支持者たちに囲まれながら、1票を投じていました。

ペゼシュキアン氏に投票した62歳の女性は「彼は温和な人柄で、世界各国と良好な関係を築けると思います」と話していました。

一方、ジャリリ氏に投票した30歳の女性は「西側によるいかなる屈辱的な外交も受け入れられず、ジャリリ氏に投票しました」と話していました。

選挙では、一定の固定票が見込まれる保守強硬派に対し、投票率が上がれば改革派に有利になるとされていて、開票作業が順調に進めば、日本時間の6日夜までに大勢が判明する見通しです。