ウクライナ軍 要衝の町の一部から部隊撤退 早急な軍事支援訴え

ウクライナ東部では、ロシア軍の攻勢を受けウクライナ軍が要衝の町の一部から部隊を撤退させたと明らかにしました。ゼレンスキー大統領は「武器を持っていない旅団もある」と述べアメリカなどの軍事支援を急ぐよう改めて訴えました。

ロシア軍とウクライナ軍が激しい戦闘を続けるウクライナ東部のドネツク州の戦況を巡り、ウクライナ軍の関係者は4日、地元メディアに対して高台の要衝チャシウヤルの一部の地区から部隊を撤退させたと明らかにしました。

この要衝を巡っては、ロシア国防省が3日、一部の地区を掌握したと発表していて、ロシア側の攻勢が続いています。

戦況について、ゼレンスキー大統領はアメリカのメディア、ブルームバーグのインタビューに対して「武器を持っていない旅団もある。アメリカ議会の支援には感謝するが、武器が届くまでに時間がかかっている」と述べ、アメリカの支援に謝意を示しつつも速やかに兵器が行き届くよう、改めて求めました。

一方、ゼレンスキー大統領は、アメリカのトランプ前大統領が、自身が大統領になれば戦争を24時間で終わらせることができるなどと発言したことについて、「戦争を終わらせる方法を知っているのであれば、いま明らかにするべきだ。われわれがアメリカの強力な支持を得られるのか、逆に孤立することになるのかを知りたい」と述べ、トランプ氏は発言の真意を明らかにするべきだという考えを示しました。