中国EV最大手「BYD」タイに新生産拠点が完成

日本の自動車メーカーが高いシェアを占めるタイで、中国のEV=電気自動車最大手「BYD」の新たな生産拠点が完成し、現地生産を始めました。タイでは中国のEVメーカーが工場を設ける動きが相次いでいて、各社の競争が一段と激しくなりそうです。

タイ東部ラヨーン県に完成したのは中国のEV最大手、BYDの工場で、4日、記念式典が開かれました。

東京ドームおよそ20個分の広さの工場では年間15万台の乗用車を生産する能力があり、今後1万人の従業員を雇用するとしています。

おととし、タイに参入したBYDは、EVの販売で4割のシェアを占めていて、現地生産を行うことでさらに価格競争力を強め、タイでの販売に力を入れるほか、東南アジア各国やオーストラリアなどにも輸出する計画です。

タイはエンジン車も含めた自動車全体の販売で日本メーカーが8割近いシェアをもち、各社の生産拠点も集中していることから「日本車の牙城」とも呼ばれています。

ただEVの普及を目指すタイ政府の振興策を背景に、中国メーカーがEVの生産拠点を設ける動きが相次いでいて、今後、さらに競争が激しくなりそうです。