バイデン大統領 選挙戦立て直せなくなる可能性ある認識 米報道

アメリカの有力紙は、大統領選挙に向けたテレビ討論会以降、一部で撤退を求める声が上がるバイデン大統領が自身を支える盟友に対し、数日中に国民を納得させられなければ、選挙戦を立て直せなくなる可能性があるという認識を伝えたと報じました。一方、ホワイトハウスは報道について「完全なうそだ」と否定しています。

秋のアメリカ大統領選挙に向けて先月、開かれたテレビ討論会で、バイデン大統領は、ことばに詰まる場面が目立つなど安定さを欠き、与党・民主党の下院議員から撤退を求める声が上がるなど、波紋が広がっています。

こうした中、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは3日、バイデン大統領が、自身を支える盟友の1人に対し、数日中に国民を納得させられなければ、選挙戦を立て直せなくなる可能性があるという認識を伝えたと報じました。

この盟友は取材に対し、バイデン大統領は今週後半から予定されているテレビ局のインタビューや激戦州での遊説などがうまくいかなければならないことを理解していると指摘したということです。

またCNNテレビも、バイデン大統領が盟友に対し、再選に向けてはこれからの数日間が重要であるという認識を伝えたと報じました。

一方、ホワイトハウスの報道担当者はニューヨーク・タイムズの報道についてSNSに「完全なうそだ」と投稿しました。

またホワイトハウスのジャンピエール報道官は3日の記者会見で、記者団からバイデン大統領が選挙戦からの撤退を検討しているのか問われたのに対し「絶対にない」と否定しました。

バイデン大統領「選挙戦を継続する考えを強調」米メディア

アメリカの複数のメディアによりますと、バイデン大統領は3日、陣営関係者を集めた電話会議で選挙戦を継続する考えを強調したということです。

このうちCNNテレビが関係者の話として伝えたところによりますと、バイデン大統領は「私は選挙戦を継続する。私が民主党の候補者だ。誰も私を排除できない。私は撤退しない。最後まで選挙戦を戦うし、われわれは勝利する。民主党が結束すれば、必ず勝てる」と述べたとしています。

また、ホワイトハウスのジャンピエール報道官は3日の記者会見で、ザイエンツ大統領首席補佐官が、ホワイトハウスのスタッフ全員を集めた電話会議を開き、これまでの政権の実績を強調し、引き続き、1つのチームとしてまとまることが重要だと伝えたと明らかにしました。