能登半島地震 液状化現象2000か所以上 東日本大震災に次ぐ規模

能登半島地震では、液状化現象が2000か所以上確認され、東日本大震災に次ぐ規模となったことが専門家の調査でわかりました。

地盤の液状化は、結び付いていた砂が地震の揺れでバラバラになって周りの水と分離する現象で、地面から水が噴き出したり建物が傾いたりします。

防災科学技術研究所の先名重樹主任専門研究員は、ことし1月から4月にかけて能登半島地震の被災地を調査し、250メートル四方ごとに液状化の有無を集計しました。

その結果、5月末時点で石川県と福井県、富山県、新潟県の合わせて34の市町村で2114か所にのぼることがわかりました。

これは
▽阪神・淡路大震災の1266か所や
▽熊本地震の1890か所を上回り
▽東日本大震災の8680か所に次ぐ規模だということです。

また、液状化は、震度5強以上で起きやすいとされますが、石川県内灘町や新潟市など震度5弱以下の地域でも多く確認されました。

これについて
▽「砂浜」や「埋め立て地」など地下の水位が高く液状化しやすい地形が広く分布していることや
▽液状化を起こす強さの揺れが40秒程度と長く続いたことが影響したとみられるということです。

先名主任専門研究員は「震源から離れた地域でも液状化の被害が非常に大きい地震だった。地形と液状化のしやすさは関係があるためハザードマップなどで住んでいる地域のリスクを確認してほしい」と話しています。