北朝鮮 キム総書記のバッジ 朝鮮労働党幹部ら着用 初確認

北朝鮮で開かれた朝鮮労働党の重要会議で演説した幹部たちが、キム・ジョンウン(金正恩)総書記をあしらったバッジを着用しているのが、初めて確認されました。ことし40歳になったとされるキム総書記の偶像化に拍車がかかっているとみられています。

30日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」などは、29日開かれた党の重要会議、中央委員会総会の2日目の様子を撮影した写真を掲載しました。

この中で、演説した幹部たちが、スーツ姿のキム・ジョンウン総書記1人をあしらった「肖像記章」と呼ばれるバッジを胸に着用しているのが初めて確認されました。

北朝鮮では、最高指導者への忠誠をあらわす「肖像記章」を身につけることが義務づけられていて、これまでは主に、祖父キム・イルソン(金日成)氏と父キム・ジョンイル(金正日)氏の2人が一緒にあしらわれたものが着用されていました。

これに先立って、先月には党幹部を養成する学校に、キム総書記の肖像画が先代2人のものと並んで掲げられている様子が公開されていました。

キム総書記は、ことし1月で40歳になったとされ、最高指導者になってから10年余りを経てキム総書記の偶像化に拍車がかかっているとみられています。

一方、キム総書記は、29日の会議で重要演説を行い、ことし上半期の成果などを振り返った上で下半期の事業の課題を示したと伝えられていて、軍事や外交などをめぐってどのような言及があったのか注目されます。