再生医療などの新拠点「Nakanoshima Qross」 大阪市で開業

iPS細胞を使った再生医療など最先端の医療を提供する新たな拠点「Nakanoshima Qross(なかのしま・くろす)」が29日、大阪市で開業し、式典が行われました。

「Nakanoshima Qross」は、大阪 北区の中之島にできた新たな医療拠点で、地上16階の建物に8つの医療機関のほか、ヒトのiPS細胞の製造や研究開発を行う企業など合わせて41の団体が集まっています。

29日は開業の式典が開かれ、大阪府の吉村知事が「病院、研究機関、企業、スタートアップ、行政といった産官学がひとつ屋根の下でクロスし、イノベーションが生まれることが特徴だ。ここを拠点に再生医療の産業化の夢に挑戦していきたい」とあいさつしました。

また、出席した元経済再生担当大臣の甘利明衆議院議員は「日本は『技術で勝ってもビジネスで負ける』と言われてきたが、ここには優秀な要素を協働させる仕組みがある。世界の再生医療の拠点として投資が集まり、患者を助けるだけではなく、産業として日本経済をけん引することに期待したい」とエールを送りました。

医療拠点を運営する一般財団法人の澤芳樹理事長は「これからがスタートで、勝負の時だ。期待を裏切ることなく、大きなビジネスが発展するような社会実装を実践し、世界に貢献することを目指したい」と話していました。