イスラエルとヒズボラ 本格的な軍事衝突に懸念 イランは警告

イスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間の攻撃の応酬が続き、本格的な軍事衝突も懸念される中、イスラエルのガラント国防相は「戦争を望んではいないが、準備はできている」とけん制しました。
一方、ヒズボラを支援するイランは、イスラエルが本格的な攻撃に踏み切れば、中東各地の親イランの武装組織が参戦する可能性を示唆して警告しました。

イスラエル軍はガザ地区でイスラム組織ハマスへの攻撃を続ける一方、イスラエル北部のレバノンとの国境地帯では、ハマスに連帯を示すヒズボラとの間で攻撃の応酬が続いています。

イスラエル軍は28日、ヒズボラが20発以上のロケット弾を発射し、これに対してレバノン南部のヒズボラの拠点に空爆を行ったと発表しました。

本格的な軍事衝突も懸念される中、イスラエルのガラント国防相は28日、イスラエル北部で軍の部隊を視察した際に「戦争を望んではいないが、準備はできている」と発言して改めてヒズボラをけん制しました。

また、イスラエルを支援するアメリカの国防総省は地中海に強襲揚陸艦を派遣したことを明らかにし、地域の安定を確保して抑止力を発揮するためだと説明しています。

一方、ヒズボラを支援するイランの国連代表部はSNSへの投稿で「イスラエルが本格的な攻撃に踏み切れば、すべての抵抗勢力が参戦することも選択肢にある」として、中東各地の親イランの武装組織がイスラエルに対する戦闘に加わる可能性を示唆し、警告しました。