米最高裁 議会乱入で起訴の下級審判断を破棄 改めて審理命じる

アメリカ連邦最高裁判所は3年前に大統領選挙の結果を覆そうと連邦議会に乱入したとして起訴された参加者の1人について、公的な手続きの妨害を禁じた法律を適用できるとした下級審の判断を破棄し、改めて審理を行うよう命じました。議会乱入事件を巡って一部、同じ法律で起訴されているトランプ前大統領の今後の裁判への影響が注目されています。

この裁判は、3年前に連邦議会に乱入したとして起訴された参加者の1人が、自身に対し公的な手続きを妨害した法律が適用されたことは、不当な拡大解釈だと訴えていたものです。

これについて連邦最高裁判所は28日、法律が適用されるとした下級審の判断を破棄し、改めて審理を行うよう命じました。

連邦最高裁は判断の理由について、この法律は物的な証拠の改ざんなど、限定された状況においてのみ適用されることを意図していると説明しています。

議会乱入事件を巡っては他にも数百人がこの法律などに基づいて起訴されているほか、トランプ前大統領も一部、同じ法律に基づいた罪で起訴されています。

今回の最高裁の判断がトランプ氏の今後の裁判に影響を与えるのか注目されています。