“ロシア国籍を取得した移民約1万人 ウクライナの前線へ”

ウクライナで激しい戦闘が続く中、ロシアの連邦捜査委員会のトップは、ロシアに移住して国籍を取得した移民のうち、およそ1万人がウクライナの前線に投入されていると明らかにしました。

これはロシア連邦捜査委員会のバストルイキン委員長が27日、明らかにしたものです。

それによりますと、最近になってロシア国籍を取得した外国からの移民のうち、義務となっている軍への登録をしていなかった3万人以上を特定したということです。

そのうえでバストルイキン委員長は「国籍を取得した者は軍に登録し、必要であれば特別軍事作戦に参加しなければならないという法律の規定を適用し始めた」と述べ、軍に登録させたうえでこのうちおよそ1万人をウクライナの前線に送り込んだとしています。

ロシアには中央アジアの国々からの出稼ぎ労働者が多くいますが、こうした状況を受けて移住してきた人々の中にはロシアを離れる人も出てきているということです。

ロシア軍は犠牲をいとわない戦い方で、多くの兵士を失っているとされていて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は「ロシア政府が国籍を得た移民を前線に送り込む法的な仕組みは不透明で、強制送還や刑務所行きを避けようとする移民に軍に入隊する機会を提供している可能性がある」と指摘しています。