台湾 中国への渡航注意情報 2番目に危険なレベルに引き上げ

中国当局が「台湾独立派」に最高で死刑を言い渡すなどの処罰の指針を発表したのを受け、台湾当局は27日、中国への渡航注意情報を2番目に危険なレベルに引き上げ、中台の交流の停滞がさらに長期化しそうです。

台湾当局はこれまでコロナ禍に関連して、香港・マカオを含む中国への渡航注意情報を3番目に危険なレベルの「渡航の是非を検討するように」としていましたが、27日から2番目に危険なレベルの「不必要な渡航を避けるよう勧める」に引き上げました。

その理由について、台湾当局で対中国政策を担当する大陸委員会の梁文傑 副主任委員は記者会見で、中国当局が今月21日に「台湾独立派」に最高で死刑を言い渡すなどの処罰の指針を発表したのを受け、「台湾の人たちの身の危険がさらに高まったため」と説明しました。

梁副主任委員は「台湾海峡の両岸の往来を妨げないよう、わが方は中国に何度も呼びかけたが、残念なことに中国は自分の考えを押し通して『指針』を発表した」と批判しました。

頼清徳総統は、先月20日の就任演説で中国に対し「対話と交流を進め、協力しあうことを望む」として「相互の対等な観光往来の再開」を呼びかけました。

しかし、中国側は「台湾は中国の一部」という考え方を受け入れない頼清徳政権を対話の相手と見なしておらず、厳しい姿勢の応酬によって中台の交流の停滞がさらに長期化しそうです。