ボリビア 軍兵士が中心都市の広場一時占拠 元司令官の身柄拘束

南米のボリビアで26日、武装した軍の兵士が中心都市ラパスの広場を一時占拠するなどして、軍の元司令官が大統領に対し政権交代などを要求する騒動が起きました。兵士はその後撤退し、捜査当局はクーデターを企てた疑いで軍の元司令官の身柄を拘束しました。

南米のボリビアで26日、武装した軍の兵士や装甲車両が中心都市ラパス中心部の広場を占拠し、軍の元司令官がアルセ大統領に対し政権交代などを要求しました。

現地からの映像では、大統領官邸や議会などがある広場に多数の軍の兵士が集まり、装甲車が大統領官邸の入り口にぶつかったあと、兵士が突入する様子などがうつっています。

現地のメディアは、大統領が新たに任命した軍の司令官が、兵士に対して部隊に戻るよう呼びかけたところ、大統領官邸や広場から撤退したと伝えています。

現地の捜査当局はクーデターを企てた疑いがあるなどとして、前日の25日に解任されていた軍の元司令官の身柄を拘束したと発表しました。

この元司令官について現地のメディアは現政権に対する強い不満を表明し、拘束される直前には大統領官邸内でアルセ大統領と口論になっていたと伝えています。

ボリビアでは2019年にも当時のモラレス大統領が4期目の当選を決めたあと選挙の不正疑惑で警察や軍に辞任を要求され国外に亡命するなど、不安定な政治情勢が続いています。