ふるさと納税めぐる汚職事件の裁判 高知地裁で審理やり直しへ

高知県奈半利町のふるさと納税をめぐり受託収賄などの罪に問われた、町の元課長の裁判で、最高裁判所は26日までに被告側の上告を退ける決定をしました。2審の判決に基づき、1審の一部無罪の判決が取り消され、高知地方裁判所で審理をやり直すことになります。

奈半利町の元課長の森岡克博被告(49)は、ふるさと納税の返礼品を扱う水産会社に便宜を図った見返りに現金およそ180万円を受け取ったとして、受託収賄などの罪に問われています。

1審の高知地方裁判所は「賄賂性の認識が認められない」として受託収賄の罪について無罪とし、別の罪で懲役1年を言い渡しました。

一方、2審の高松高等裁判所は「受託収賄について無罪とした判決は不合理で明らかな事実の誤認がある」として1審の判決を取り消し、審理をやり直すよう命じました。

これについて被告側が上告していましたが、最高裁判所第1小法廷の宮川美津子裁判長は26日までに上告を退ける決定をしました。

2審の判決に基づき、1審の一部無罪の判決が取り消され、高知地方裁判所で審理をやり直すことになります。