ガス契約で談合 中部電力子会社などへの業務改善命令を勧告

ガスの大口契約で談合を繰り返していたとして、中部電力などが課徴金の納付を命じられた問題を受け、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会は、再発防止に向けて、中部電力の子会社と東邦ガスに業務改善命令を出すよう経済産業大臣に勧告しました。

中部電力と子会社の「中部電力ミライズ」、それに「東邦ガス」の3社は中部エリアでのガスの大口契約で、受注する企業を事前に決める談合を繰り返していたことがわかり、公正取引委員会はことし3月、中部電力と中部電力ミライズの2社に合わせて2600万円余りの課徴金の納付を命じました。

これを受けて、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会が調査を進めた結果、中部電力側と東邦ガスの営業部門の部長級が少なくとも数十回にわたって受注や応札価格などに関する情報交換を行っていたことなどが確認されたということです。

こうしたことから電力・ガス取引監視等委員会は適正な競争への信頼を妨げ、事業の健全な発展に極めて大きな支障を及ぼしたなどとして、東邦ガスと、中部電力からガス事業を引き継いだ中部電力ミライズに業務改善命令を出すよう経済産業大臣に勧告しました。

今後、経済産業大臣から業務改善命令が出る際には、各社は再発防止に向けた改善計画の公表や、その進捗(しんちょく)などについて、報告を求められることになります。