“観光客などの運賃 市民より高く”実現へ 京都市が国に要望

観光客が集中し、公共交通機関の混雑が課題となっている京都市の松井市長が国土交通省を訪れ、観光客などの運賃を市民に比べて高く設定できる制度の実現に向けた支援を求めました。

京都市では、観光客の増加に伴って、観光地を経由する市営バスなど公共交通機関が混雑し、住民が乗車できなくなるなど、市民生活と観光振興の両立が課題となっています。

京都市の松井市長は、25日、国土交通省を訪れて斉藤大臣と面会し、混雑の緩和や観光の恩恵を市民に感じてもらうため、観光客などの市営バスや地下鉄の運賃を市民より高く設定できる制度が実現するよう、支援などを求める要望書を手渡しました。

京都市によりますと、斉藤大臣は京都市の状況に理解を示したうえで、検討していく考えを示したということです。

要望のあと松井市長は「納税者が市営バスに乗れず、日常生活に支障をきたしていることが市民の不満につながっている。市民を優先した価格の創設は法制面の課題があるが、国に指導してもらいながら、一つ一つ丁寧に前に進めていきたい」と述べました。