認知症女性から現金詐取 関係先から約9万人分のリスト押収

認知症の高齢女性にアパートの部屋を購入する契約を結ばせて現金をだまし取ったとして、不動産販売会社に勤務していた4人が逮捕された事件で、関係先からおよそ9万人分の高齢者の連絡先が書かれたリストが押収されたことが捜査関係者への取材でわかりました。
警視庁はこのリストをもとに生活状況などを聞き出すいわゆる“アポ電”をかけて独り暮らしの認知症高齢者を探していたとみていて、25日、4人を再逮捕してさらに調べを進める方針です。

東京 板橋区の不動産販売会社「インターネット不動産販売」に勤務していた山崎和馬 容疑者(41)ら4人は、去年、80代の認知症の女性に対し、青梅市にあるアパートの1室を購入する契約を結ばせ、現金1600万円をだまし取ったとして準詐欺の疑いで逮捕されました。

警視庁が都内にある関係先を捜索したところ、高齢者およそ9万人の名前や電話番号が書かれたリストや電話をかける際のマニュアルが押収されたことが捜査関係者への取材でわかりました。

マニュアルには、不動産会社を名乗らずに相手とやりとりする会話の流れなどが書かれていたということで、警視庁は、リストをもとにいわゆる“アポ電”をかけて独り暮らしの認知症高齢者を探していたとみています。

警視庁は同じ被害者の女性に別の物件を売りつけて、3400万円をだまし取っていたとして25日、4人を再逮捕し、さらに調べを進めることにしています。