イスラエル首相“ガザ地区 戦闘は近く収束” 次の段階へ移行か

イスラエルのネタニヤフ首相はガザ地区での軍事作戦について、激しい戦闘は近く収束するとの認識を示し、軍の部隊を隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘に充てる可能性を示唆しました。ガラント国防相も、ガザ地区での作戦を次の段階へ移行させることについてアメリカと協議する考えを示していて、紛争の拡大が懸念される中、イスラエルの今後の出方が焦点となります。

パレスチナのメディアは24日、ガザ地区北部のガザ市で医療施設が砲撃され、2人が死亡したと伝えました。

地元の保健当局によりますと、ガザ地区での死者は3万7598人に上っています。

一方、ネタニヤフ首相は23日、イスラエルメディアのインタビューで、ハマスの壊滅と人質の解放に向けた作戦は継続するとしながらも「激しい戦闘の段階は終わりつつある」と述べ、激しい戦闘は近く収束するとの認識を示しました。

そのうえで、激しい戦闘の段階が終われば隣国レバノンとの国境方面に軍の部隊を振り向け、イスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘に充てる可能性を示唆しました。

こうした中、アメリカを訪問しているイスラエルのガラント国防相はオースティン国防長官らとの会談でガザ地区での作戦を次の段階へ移行させることやヒズボラへの対応についても協議する考えを示しています。

ロイター通信は、次の段階とはガザ地区での戦闘を小規模なものに縮小させるとともに、地区の管理に向けて取り組み始める段階だと伝えています。

ガラント国防相は、次の段階への移行によってヒズボラへの対応に集中できるようになるとも示唆していて、紛争の拡大が懸念される中、イスラエルの今後の出方が焦点となります。