ブレイキン 女子はAMIとAYUMI 男子はHiro10 五輪代表に内定

アーバンスポーツのパリオリンピック予選シリーズ第2戦は最終日の23日、ブレイキン男女の決勝が行われ、女子はダンサーネーム、AMIの湯浅亜実選手とAYUMIの福島あゆみ選手の2人が第1戦に続いて決勝まで勝ち進み、ともにパリオリンピックの代表に内定しました。一方、男子は第1戦で3位だった、Hiro10(ヒロト)、大能寛飛選手が6位に入り代表内定を決めました。

パリオリンピックの新競技、ブレイキンは各国や地域の出場枠の上限を2つとして予選シリーズ2大会のポイントの合計で男女それぞれ上位7位までに入った選手がオリンピックの出場権を獲得できます。

予選シリーズ第2戦の最終日の23日に行われた上位8人による決勝トーナメントには女子はAMIとAYUMI、それに第1戦で3位に入った17歳のRiko、津波古梨心選手の日本勢3人が出場しました。

このうちAMIは準決勝でRikoとの日本選手どうしの対戦に勝って決勝に進み、第1戦と同じAYUMIとの顔合わせなった決勝もキレのある回転技のパワームーブなどを織り交ぜた完成度の高いダンスで制して優勝しました。

また、Rikoも3位に入り、日本勢が第1戦に続いて表彰台を独占しました。

この結果、予選シリーズ2戦の合計でAMIが1位、AYUMIが2位となり、2人がオリンピックの代表に内定しました。

一方、残る1枠を争っていた男子はISSINの菱川一心選手が4位、Hiro10が6位に入り、優勝はオランダの選手でした。

この結果、予選シリーズ2戦の合計でHiro10が上回り、オリンピック代表に内定しました。

AMI「五輪のチケット やっとゲットできた」

ダンサーネームAMIの湯浅亜実選手は「すごく長い戦いだったのでほっとしている。準決勝で対戦したRikoとは第1戦でも対戦していて、お互い出し切るしかないという気持ちだった」と日本選手どうしの戦いに勝ってオリンピック出場を決めた心境を語りました。
そのうえで「オリンピックのチケットをやっとゲットできたので思い切り楽しむ気持ちで臨み、ステージで自分のダンスができたらと思う」と笑顔で話していました。

AMI(湯浅亜実)日本の女子ブレイキン界を引っ張る25歳

ダンサーネームAMI、湯浅亜実選手は日本の女子ブレイキン界を引っ張る25歳です。埼玉県出身で、姉の影響で小学1年生の時にダンスを始め、小学5年生でブレイキンに出会いました。
1つ1つの動きが区切られない流れるようなダンスが持ち味でしゃがんで足さばきを見せる「フットワーク」や回転技の「パワームーブ」などすべての要素を高いレベルでこなせるオールラウンダーです。
2018年に世界最高峰の国際大会で初代女王に輝き、去年、その大会を再び制したほか、世界選手権でも過去2回金メダルを獲得するなど抜群の実績を誇ります。

5月、中国で行われたアーバンスポーツのパリオリンピック予選シリーズ第1戦で2位に入りパリオリンピックの代表内定に前進しました。
第2戦に向けてはステージで自分らしく踊るための動きを磨いてきたということで「悔いの残らないように全力で楽しみたい」と話していました。

AYUMI「練習してきたことを出し切れた」

ダンサーネームAYUMIの福島あゆみ選手は「パリオリンピックに行けることになってうれしい。自分が練習してきたことを出し切れたことはよかった」と予選シリーズを振り返りました。
そのうえでオリンピック本番に向けては「1戦1戦、目の前のものに向かって頑張ることがモットーなので、パリ大会に向けても頑張って練習をやっていきたい」と意気込みを話しました。

AYUMI(福島あゆみ)長くトップレベルで活躍の41歳

ダンサーネームAYUMI、福島あゆみ選手はブレイキンの世界で長くトップレベルで活躍を続ける41歳です。3年前の世界選手権を制し、去年の世界選手権でも銀メダルを獲得するなど国際大会で数々の実績を誇ります。

京都府出身で、姉の影響でブレイキンを始め競技歴はおよそ20年に上ります。多彩なオリジナル技を持ち、しゃがんで手をつき、ひざなど足全体を使って見せる足さばきを得意としています。

5月、中国で行われたアーバンスポーツのパリオリンピック予選シリーズ第1戦で優勝し、パリオリンピックの代表選考レースでトップに立っていました。
その後はけがの影響で踊れない時期もあったということですが「最後まで諦めずに自分が持っている動きを練習してきた。自分らしく踊りきることが目標だ」と第2戦に向けての意気込みを示していました。

Hiro10「本気で金メダル取りにいく」

ダンサーネームHiro10の大能寛飛選手は「今までやってきた努力やこれまでのパリオリンピックまでの道のりを考えて、ベスト8で負けたときはすごく悲しくなったが、最終的にオリンピックに出場できることになって、本当にうれしい」と喜びを口にしました。
そのうえで「パリオリンピックにはチャレンジャーとして挑み本気で金メダルを取りにいきたい」と目標を話しました。

Hiro10(大能寛飛)石川県出身「負けず嫌い」の19歳

ダンサーネームHiro10、大能寛飛選手は石川県出身の19歳です。ダンスをはじめたきっかけは友達と違う習い事をしたかったからだといい、みずからの性格は「負けず嫌い」と分析します。ダイナミックな回転技のパワームーブと技と技をつなぐスムーズな動きが持ち味です。
ことしの全日本選手権で2位に入り、5月のアーバンスポーツのパリオリンピック予選シリーズ第1戦では日本男子で最上位の3位と、急成長を遂げています。
第2戦に向けては体力の強化に取り組んだといい「オリンピックに行けたとしても行けなかったとしても気にせず自分のブレイキンが終わるわけではないので、ただ楽しむだけだ」と話していました。