中学生野球部員 練習中頭打ちその後死亡 市教委が調査委設置へ

今月11日、広島県廿日市市の中学校で生徒が野球部の練習中に頭を打ち、その後死亡した事故がありました。市の教育委員会は22日の記者会見で安全配慮と事故後の対応が不十分だったとして、専門家による調査委員会を設置し、検証することを明らかにしました。

廿日市市の教育委員会によりますと、今月11日、市立大野東中学校の軟式野球部で、部活動の指導員が指導していた際、2年生の男子生徒(14)がバッティング練習中に飛んできたボールを追い、別の部員と衝突して頭を打ちました。

生徒はぶつかったあと起き上がることができて、問いかけにも応じていたということです。

その後、学校が生徒の保護者に連絡して医療機関で受診し、CT画像も撮影して帰宅したということです。

夜になっておう吐するなどしたため、別の医療機関に救急搬送されて手術が行われましたが、意識が戻らないまま今月17日に死亡しました。

市の教育委員会は今回の事故について、衝突を想定して声を掛け合う指導を徹底するなどの安全配慮と、事故が起きたあとの状況の確認が不十分だったとしています。

廿日市市教育委員会の生田徳廉教育長は22日の記者会見で、「学校の管理下で取り返しのつかない極めて重大な事故が生じてしまい、大切な命が失われてしまったことを大変申し訳なく思っている。安全配慮と事故後の対応が不十分だった」と述べました。

その上で今後、外部の専門家による調査委員会を設置し、検証することを明らかにしました。