バスケ男子日本代表 オーストラリアとの強化試合で逆転負け

48年ぶりに自力でオリンピックに出場するバスケットボール男子の日本代表が、オーストラリアと強化試合を行い、前半から得意のスリーポイントシュートでリードしたものの、勝負どころで相手の厳しいディフェンスを攻めあぐね、若手中心の相手に89対90で逆転負けを喫しました。

オリンピックでベスト8入りを目標とする世界ランキング26位の日本は、22日に北海道で平均年齢23歳と若手中心のメンバーをそろえた世界5位のオーストラリアと強化試合を行いました。

6200人を超えるファンが詰めかける中で行われた試合は、日本が第1クオーターからキャプテンの富樫勇樹選手や、シューターの富永啓生選手が得意のスリーポイントを決めてリードを奪いました。

第2クオーターでは、ボールを持つ相手の選手を2人でマークする厳しいディフェンスで主導権を渡さず、47対38とリードして試合を折り返しました。

しかし第3クオーターに入ると相手の守りが厳しくなって、日本のシュートが入らなくなり、守っても平均身長で7センチ近く上回る相手の高さを生かした攻撃を止められず、3点差に迫られて、このクオーターを終えました。

第4クオーターに入っても日本は流れを取り戻せず、残りおよそ7分で逆転を許して追う展開となり、残り30秒を切ったところで同点に追いつく粘りを見せましたが、最後は突き放されて89対90で逆転負けを喫しました。

日本は、厳しいディフェンスでペースをつかむ時間もありましたが、得意のスリーポイントの成功率が34.3%にとどまり、リバウンドの数でも32対47と圧倒されて、オリンピック本番を見据えて課題を残す結果となりました。

富永“改善必要 第2戦 絶対に勝たないと”

チーム最多の18得点を挙げた富永啓生選手は「前半はオフェンスの流れがよく、ディフェンスにもうまくいかせた部分があったが、後半はオフェンスの流れがうまくいかない時に、攻守の切り替えから得点を許していたので、そこは改善しないといけない」と課題を口にしました。

第1クオーターで、みずから持ち込んで難しいスリーポイントシュートを決めた場面については、「自分の役割はスリーポイントなので、試合に出たらまず打つということを考えてやっていた。アグレッシブにオフェンスで貢献するのが自分の役割だと思う」と話しました。

そのうえで、再びオーストラリアと対戦する23日の第2戦に向けては、「絶対に勝たないといけないと思っている。出だしから最後まで、自分たちがやってきたことを出せるように頑張りたい」と前を向いていました。

ホーバスHC「いろいろな形のディフェンス試した」

日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチは「悔しい試合だった。やりたかったことがあったが少し足りなかった」と試合を振り返りました。

前半は機能したディフェンスを振り返り「アグレッシブなディフェンスは悪くなかった。ボールに対してダブルチームでいったところはプレッシャーもかけられてすごくよかった」と手応えを口にしました。

一方で、後半にディフェンスが崩され、ファウルが多くなったことについては「マークの受け渡しが遅かった。パスを回された時に4対3の状況を作られてファウルが多くなった。あすはそこを修正する」と課題を分析していました。

逆転を許した後半のディフェンスについては「いろいろな形のディフェンスを試したが、背の高いチームを相手にリバウンドを取るのが大変になった。去年のワールドカップのようなディフェンスを本来はもっとやるが今回はいろいろトライしたかった」と話していました。