ロシア プーチン大統領が演説 核戦力の開発続ける方針示す

ロシアのプーチン大統領は士官学校の卒業生らを前に演説し、世界のパワーバランスを維持するためとして、核兵器を搭載できるICBM=大陸間弾道ミサイルなど核戦力の開発を続ける方針を示しました。

ロシアのプーチン大統領は21日、モスクワのクレムリンで士官学校や警察学校の卒業生らを前に演説しました。

この中で「われわれは戦略的抑止力を保障し、世界のパワーバランスを維持するために、核の3本柱をさらに発展させる計画だ」と述べ、核兵器を搭載できるICBM=大陸間弾道ミサイルやSLBM=潜水艦発射弾道ミサイル、そして戦略爆撃機の開発を続ける方針を示しました。

プーチン大統領は、20日に訪問先のベトナムで行った記者会見で「われわれは核ドクトリンをどのように変更するか考えている」と述べ、核兵器の使用条件を変更する可能性に言及しました。

ロシアは先月から戦術核兵器の部隊による軍事演習を行っていて、核戦力でウクライナを支援する欧米を繰り返しけん制しています。

一方、ウクライナ軍は21日、ロシア南部のクラスノダール地方などにある合わせて4つの製油所を無人機で攻撃したと発表しました。

前日、ロシア西部タンボフ州などで石油貯蔵施設で発生した火災についても、ウクライナ軍は保安局とともに行った攻撃によるものだったと明らかにし、ロシア側のエネルギー関連施設への攻撃を強化しているとみられます。