日本海側中心に大雨のおそれ 警戒が必要【気象予報士 解説】

梅雨前線の影響で、東日本では23日、西日本では24日にかけて、雷を伴って非常に激しい雨が降り、日本海側を中心に大雨となるおそれがあります。土砂災害や低い土地の浸水、それに川の増水や氾濫に警戒が必要です。

能登半島地震の被災地でも、23日明け方から雨が強まる見込みで、早めの備えを心がけてください。
※本文の最後に【気象予報士 解説】があります。

気象庁によりますと、梅雨前線の影響で、中国地方や北陸、近畿などで局地的に雨雲が発達しています。

中国地方や北陸では、この先1週間も雨や曇りの日が多くなると予想され、気象庁は22日午前「梅雨入りしたと見られる」と発表しました。

中国地方の梅雨入りは去年より24日、平年より16日遅く、北陸は去年より13日、平年より11日遅くなっています。

前線は、これから23日にかけて東日本へと北上し、前線上の低気圧も接近する見通しです。

このため、西日本では24日月曜日にかけて、東日本では23日、雷を伴って非常に激しい雨が降り、日本海側を中心に大雨となるおそれがあります。

23日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで九州と東海で200ミリ、近畿で180ミリ、中国地方と北陸で150ミリ、四国と関東甲信、それに新潟県で120ミリと予想されています。

23日夕方から24日夕方までの24時間には、多いところで九州で150ミリ、近畿で120ミリ、四国と新潟県で100ミリと予想され、その後も西日本を中心に雨量が増える見込みです。

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。

能登半島地震で被害を受けた北陸でも、23日明け方から雨が強まり、局地的に非常に激しい雨が降る見込みです。

地震の影響で地盤が緩み、ふだんより少ない雨でも土砂災害などが発生するおそれがあります。最新の情報に注意し、早めの備えを心がけるようにしてください。

地震の被災地 石川 輪島も梅雨入り 大雨に備えブルーシート配る

輪島市町野町では屋根が壊れた住宅の雨漏り対策に使ってもらおうと、ブルーシートとロープが配られました。

訪れた人たちはそれぞれ希望する種類のシートとロープを選び、車に積んで持ち帰っていました。

受け取った人たちは「配ってくれて助かります。家の屋根や周辺に使おうと思います」とか、「家が全壊状態なので、中から取り出した物の上にかけておきたいと思い取りに来ました」などと話していました。

輪島市町野支所の坊上剛史支所長は「シートをかぶせるだけでは外れる可能性もあるので、ロープで補強してほしい」と話していました。

ブルーシートの配布は23日も午前11時から午後3時まで行われるということです。

鳥取 美保南地区 大雨に備え避難訓練

鳥取市の美保南地区は大雨で近くを流れる川が氾濫すると、4メートルほど浸水するおそれがあることから住民でつくる自主防災組織が毎年避難訓練を行っています。

今回の訓練には住民などおよそ120人が参加し大雨が降って5段階の警戒レベルのうち、レベル3にあたる「高齢者等避難」が発表されて地区の小学校が避難場所に指定されたという想定で行われました。

参加者たちは、避難した際のプライバシーを確保するために避難所となる教室にダンボールとポールを使って目隠しとなるパーテーションを組み立てました。

また、車いすに乗った避難者を2階へ移動させる手順も確認し、参加者たちは声を掛け合いながら足の不自由な人の避難を支援していました。

美保南地区自主防災会連絡協議会の北浦宏志会長は「避難者の受け入れ体制を整えるまでに時間がかかるなど課題が明らかになったので、今後の避難所の運営にいかしていきたい」と話していました。

【動画】気象予報士 解説

今後の雨の見通しと注意点について、向笠康二郎 気象予報士の解説です。
※22日「NHKニュース7」で放送しました。データ放送ではご覧になれません。