小泉法相 “保護司の安全な活動へ万全の対策を” 殺害事件受け

刑務所や少年院を出た人の立ち直りを支援する保護観察所の所長らによる会議で、小泉法務大臣は、大津市の保護司の男性が殺害された事件を受けて、保護司が安全に活動できるよう万全の対策を指示しました。

法務省で開かれた会議には、全国の保護観察所の所長や地方更生保護委員会の委員長が出席しました。

この中では、先月、大津市で保護司の新庄博志さん(60)を殺害したとして支援を受けていた容疑者が逮捕されたことを受けて、小泉法務大臣が「全国の保護司とその家族が不安を抱えていると思う。不安が広がれば、保護司制度を適正に維持していくうえで大きな問題が生じるので、決して看過できない」と述べました。

そのうえで「各地の保護司の意見にも丁寧に耳を傾け、安全に活動してもらえるように万全の対策を講じてほしい。この難局とも言える状況を乗り切るため、引き続き強力なリーダーシップを発揮してほしい」と指示しました。

このあと、各地の保護観察所から保護司に行っている聞き取り調査について報告があり、乱暴なことばづかいをする人を担当することや自宅で相談に応じることに不安の声があったほか、保護司をやめたいと打ち明ける人もいたということです。

法務省では来週、制度の見直しを議論する検討会を開いて、保護司の安全対策を話し合うことにしています。