高校受験“定員割れなのに不合格” 障害者の男性 救済申し立て

千葉県内の県立高校を受験した障害のある男性が、定員割れをしているのに不合格になったのは障害を理由にしたもので教育を受ける権利の侵害にあたるとして、20日千葉県弁護士会に人権救済を求める申し立てを行いました。

千葉県弁護士会に申し立てを行ったのは、県内に住むダウン症の15歳の男性と支援する団体です。

申し立てによりますと、ことし2月から3月にかけて追加募集も含めて県内の3つの県立高校を受験し、いずれも定員割れにもかかわらず不合格となったのは、障害を理由にしたもので教育を受ける権利の侵害にあたると訴えています。

学校側からは不合格の理由として「点数が取れていない」とか「学ぶ意欲が足りない」と説明があったとしています。

会見で男性は「高校生になりたいです。新しい友達と仲よくしたいです」などと訴え、母親は「学校に行けず、友達を大切に思う気持ちや集中力や体力を失い、取り返せないのではないかと不安が続いている」と話しました。

千葉県教育委員会は、2023年12月、各県立高校に特段の理由がないかぎり合格させて定員を確保するよう通知していますが、2023年度末に行われた入学試験では、定員に達していない県立高校で延べ28人の不合格者が出ているということです。

今回の申し立てについては「内容を確認したうえで対応していきたい」とコメントしています。