NIPPO 東京都の3件の工事でも契約と異なる材料使用

道路の舗装工事大手の「NIPPO」が、国道や高速道路の工事で、契約と異なり使用済みのアスファルトを加工し再生した材料を使用していた問題で、新たに東京都の3件の工事でも契約と異なる材料を使用していたことが会社の調査で分かりました。

道路の舗装工事などを手がける「NIPPO」は、国や高速道路会社から受注した舗装工事で、新品のアスファルトを使う契約だったにもかかわらず、使用済みのアスファルトを加工した「再生骨材」と呼ばれる材料を使用していたと公表しています。

会社は19日、自治体から受注した工事の調査結果を公表し、東京都の3つの道路の舗装工事で契約と異なる「再生骨材」が混入していたと発表しました。

工事はそれぞれ大田区、板橋区、北区の都道だということです。

会社は今月5日に外部の弁護士による調査委員会を立ち上げ、来月末をめどに詳しい原因や再発防止策について提言を受けるとしています。

NIPPOは「ご迷惑をおかけしておわび申し上げます。調査に全面的に協力してまいります」とコメントしています。

また、国道や高速道路の9つの工事で契約と異なる「再生骨材」の使用があったと公表している「鹿島道路」も、新たに西日本高速道路から受注した和歌山県内の工事で契約と異なる「再生骨材」の混入が分かったと公表し、外部の調査委員会による調査を進めるとしています。

鹿島道路は「ご迷惑をおかけしたすべての皆さまにおわび申し上げます」とコメントしています。

アスファルトは多くが再利用され、各地の道路で舗装に活用されていますが、新品と比べて耐久性が低くなる可能性も指摘されています。

国土交通省は複数の会社で問題が発覚したことから、一定の規模以上の舗装工事を受注した全国すべての会社に同様の事案がないか調査をして報告するよう求めています。