沖縄 慰霊の日前に 平和の礎に181人の名前刻まれた刻銘板設置

今月23日の、太平洋戦争末期の沖縄戦から79年となる「慰霊の日」を前に、沖縄県糸満市の平和祈念公園ではこの1年で新たに申告があった戦没者181人の名前が刻まれた刻銘板が新たに設置されました。

沖縄戦最後の激戦地、糸満市摩文仁の平和祈念公園にある「平和の礎(いしじ)」には、沖縄戦などで犠牲になった24万人を超える人たちの名前が刻まれています。

沖縄県は、旧日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる6月23日を「慰霊の日」と定めていて、これを前に19日、この1年で新たに申告があった戦没者181人の名前が刻まれた刻銘板を設置する作業が行われました。

県によりますと、追加された人たちの内訳は、県出身者が24人、県外出身者が157人となっています。

県外出身者の中には、沖縄へ向かう途中でアメリカ軍に撃沈された旧日本軍の戦艦大和や軍に徴用された船の乗組員などが含まれているということです。

19日追加された刻銘板は3枚で、「平和の礎」に名前が刻まれた人は合わせて24万2225人となりました。

県平和・地域外交推進課の和仁屋浩次さんは「大雨で工事の日程が大幅に遅れたが、慰霊の日を前に無事に設置できたことをうれしく思う。県としてこの刻銘の取り組みを通じて平和を希求する沖縄の心を県内外に発信していきたい」と話していました。