エクアドル 中国人に対するビザ免除措置 一時停止を発表

南米のエクアドルは正規の出国手続きをしないまま別の国に移動する中国人が増えているなどとして、中国人に対するビザの免除措置を一時的に停止すると発表しました。エクアドルは中国人が法的な手続きを経ずにアメリカに入国するための経由地になっていると指摘されています。

エクアドル外務省は18日、中国人を対象に導入していたビザを免除する措置を一時的に停止すると発表しました。

その理由について「90日間の滞在期限内に正規の手続きを経て出国しなかったり、別の目的地に行くための出発点にしたりする中国人が目立って増えているため」としています。

エクアドル政府によりますと、去年からことしにかけてエクアドルに入国した中国人6万6000人余りのうち、およそ半数が正規の出国手続きをとっていないということです。

国際機関などの調査結果からその多くがメキシコなど中南米の国々を経由してアメリカへの入国を目指したとみられるということです。

アメリカの国境警備当局によりますと、メキシコとの国境付近で摘発された中国人はことし1月から4月までの4か月間で1万3000人近くにのぼっていて、ビザが必要ないエクアドルは法的な手続きを経ずにアメリカに入国するための経由地になっていると指摘されています。